ご命日には・・・
今日の愛媛新聞では、「てかがみ」という女性が投稿なされる欄の特集でした。
毎日楽しく読ませていただいています。
自分のこと、連れ添い、子ども、孫、ペット、趣味・・・いろんな思いを書かれておられます。
中には切ないご縁のことも・・・
「好物」という題で55歳の方が投稿なされていました。
その方とお母さん、妹さんは好物が似ており酸味の効いた味付けが好きなんだとか・・・
一方、父は甘党であり食堂に入ると注文するのはかつ丼かうな重なのだとか・・・(私と重なります)
あんぱん、ジャムパン、お饅頭・・・みんなが父の好物を持ち寄り山のように並んでいる。
もう、お亡くなりになっておられるのでしょう・・・
それら好きなモノを食べることができない状況になっておられガンバられたのかもしれません。
「もう、何を食べても大丈夫」・・・
そう思いながらお供えされるにつけ涙のスイッチが突然入ってしまう・・・
じいちゃん、あなたの好物を一つ一つ月命日に食べることにしました。
「おう、いいよ!」そう言ってくれるよね。
晩年、食べれなかったからせめてお供えだけでも好きなモノをして食べていただこう・・・
この方が何宗か分かりませんが、浄土真宗ではそういう気持ちでのお供えは間違っているとされるのかもしれません。
亡くなった方がそれを食べるという御教えではありませんし、仏さまもそれを欲しておられる訳でもなく、やっぱりお飾りはお浄土のお荘厳ですから・・・
でも、そうすることで仏さまの前に座ることができるのであれば、それはそれでいいのではないか・・・
そうしながら必ず気付くこともあるのではないでしょうか・・・。
大切な方が好きだったお饅頭・・・お華足に御飾しお供えします。
美味しそうに食べる姿を思い出しつつ、日々の思いを浮かべます。
聞いてもらいたいこと・・・嬉しいこと、辛いこと、悲しいこと、悔しいこと、いろんな思いを引っさげてそこに座る。
あなたはこんな人生を全部分かって下さっていて・・・常に先手で、いつでもどこでも・・・
ありがとう!よう参ってくれたね・・・これからも一緒だから、大丈夫、大丈夫・・・
流す涙の一粒の中にそんな優しさに出会っていくのではないか・・・立ち向かい下さるおはたきの真っただ中に・・・
おさがりさんを手に持ちながら、「あんなこともあったよね~」って泣きながら笑ったらいいんですよ・・・
私は、そう思います。