月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

慈悲之涙

2013年07月11日 20時20分19秒 | 仏々相念(住職日記)

げんなり・・・

 

もう精神的にボロボロになる思いでした。

「もう止めましょう・・・」

って思わず口から出たが見たくもない姿にげんなりしてしまいました。

今日のこの日のひと時が潰されたような・・・

 

「人間」を見せて下さいます。

 

こんなこと一日も早く忘れよう・・・

 

「生きる」・・・

このことのためにこんな姿にもなれるのだと。

きれいごとではありません、生きるって。

コイツもそう思います。

 

でもいくら汚い心の中にも踏みにじってはいけないところもあるのではないか・・・

 

って書きつつも、

そうだよな~・・・

踏みにじるかもしれないな~・・・

今の目先のことでいっぱいいっぱいになるとそんな姿に変わるんでしょう。

 

十分コイツも大切な人の思いを踏みにじってるじゃないか・・・

同じでした・・・あの方もコイツも・・・

 

別のご縁でしたが最後のお別れの時にこんな言葉をおっしゃられました。

「T、がんばれ!あの世に往ってもがんばれ!」

歯を食いしばりながら・・・

 

そうですね、浄土に往生させていただいたらがんばってもらわないと・・・

「次は、この俺が必ず救うから・・・」っておはたらき。

げんなりするようなホンマのコイツを・・・

 

コイツは忘れようとするが、

阿弥陀ほとけは忘れて下さらんおはたらき。

日々のコイツの有様を知り抜いたら、さぞ、げんなりされることでしょう。

でも、あなたはおはたらきくださるのですね、

地獄落ちのコイツがありありと分かるから・・・

 

「オレが助けてやらなかったら・・・」

 

その思いのまん真ん中でコイツのまるごとを抱えてくださるとは・・・

 

涙が出ます。

 

あなたの涙の中にコイツが映ります。

 

その温かい願いのなかで生き抜かさせていただこう。