もう十分・・・
息子の所属する部活では宇和島祭りでお手伝いするという伝統があるようです。
ある者は天狗の格好・・・
ある者はその補佐役・・・
ある者は太鼓叩き・・・
ある者は賽銭集め・・・
それぞれに名前等もあるのでしょうがそれぞれの役をするのだそうです。
寺の者がという考えもあるのでしょうが心からすることでもなく、
学生がする学芸会みたいなもんです。
この暑い中、皆で何かをすることで数年後酒の肴になるということもあります。
でも、高3の息子にとって一つ一つのイベントが最後になります。
そう思うと坊守は居ても立ってもおれずに追っかけます。
娘の時もそうでしたが、
その時々の息子の表情を目に焼きつけるために・・・
昼の部の写真やビデオを撮っては見せてくれました。
それを見せる時の坊守の嬉しそうなこと・・・
「最近は写真も撮らせてくれる」って・・・
大人の息子は親想い、
親元を離れる心構えをしているのでしょう・・・
お手伝いは夜まで続きます。
夕方、坊守を街まで乗せて行く車内、
「お陰で牛鬼も十分見せてもろうた~。もう見ることもないやろ~」
「そういえば、街を練る牛鬼なんて見たことないな~」
って会話をしつつ・・・
全然興味ありません、コイツ。
暑かった今日も息子・娘で坊守の一日が暮れます。
アッシー住職は坊守からのお迎えの電話を待っちつつ
ヒグラシの声を聞きながら一息つきます。
さあ、坊守が帰ったら息子の話を聞かせてもらおう。
息子の話を嬉しそうにする坊守を見るとこちらも優しくなれます。