月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

遅刻住職

2013年07月29日 19時56分29秒 | 仏々相念(住職日記)

すいませ~ん・・・

 

御縁15分前にはご門徒宅にお参りさせていただくことを心掛けています。

交通事情により遅れることは偶にありますが、

要らぬ気を遣うよりゆったりとした気持ちを持ってお参りさせていただきたいです。

 

がしかし、稀に・・・

 

「ご院さん、〇時でしょう?」

「え~、〇時半だと思うけど…確認して・・・」

〇時でした・・・

パニックです。

隣町ですので10分もあれば余裕です。

バババって支度をして玄関を出たのが6分前・・・

ギリギリかな~・・・

 

無理のない程度に飛ばします。

でも、信号に・・・

右折車両が・・・

譲り合う車両・・・

「チッ・・・」「あ~・・・」「オイオイ・・・」

自分可愛いの声が出ます、

どれもこれも嫌な響きです。

余裕を持って出れば出ない言葉、

これがホントのコイツの有様。

 

やれ着いたぞ!

1分遅れ・・・

許していただける範囲か・・・

いろんなことを思いながら草むらの駐車場、

犬猫の〇ンに気を付けて車外に出ます。

こんなことは冷静なんですね。

道路を横切りお家に向かうも左前方10メートルに手を振るご門徒のオバちゃん・・・

あ~・・・万事休す。

無視して通り過ぎることもできず外面よろしく世間話。

 

「元気かな~、どこの家?、お盆になるけん大変やね~、暑いけん気を付けさいよ~」

案じてくださる言葉を聞きながらもご門徒の家を目の前にして焦ります。

「オバちゃん、ありがとう!熱中症に気を付けてね~」

挨拶もそこそこに・・・

 

「すいませ~ん、遅れました~」

「やっぱり〇時でしたよね~、よかった~、大丈夫ですよ~」

コイツが遅れているのに約束の時間が間違っていたんだと案じて下さっていたのです。

「すいませ~ん、申し訳ないことです。」

 

急いで着替えをさせていただきお茶をいただき、

「それではボツボツお礼に就かせていただきま~す」

尊前に向かい準備していると最後のお参りの方が・・・

「おじさん、おばさんようお参りしてもろうて~、お茶飲んでいただいて今まで待ってもろうとったんよ」

って、声が聞こえてきました。

 

あ~、優しいよな~・・・

コイツが遅れただけなんです。

でも、そのこと責めるわけでもなく、

病院に行って遅くなったおじさんおばさんを優しく向かい入れる。

 

そんな優しさに甘えて帰ってきました。

 

思い込みって怖いですね・・・

気を付けないといけません。

 

明日は余裕を持ってお参りします。


音=光  過去→いま→未来  のはなし

2013年07月29日 17時35分04秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

昨夜、NHK BSプレミアムで「浜田省吾ライブスペシャル~僕と彼女と週末に~」が放送されました

浜田省吾さんが約12年ぶりにテレビ出演されるということもあり、ドキドキしながら視聴しました

 

「ON THE ROAD 2011  The Last Weekend」のライブ映像を主とした90分のプログラム

 

引き込まれました・・・

 

浜田省吾さんの音楽は世界に色をつけてくれるような感じがします

 

セピア色の過去 → モノクロームのいま → 透明な未来  に、彩色するように・・・

 

よろこびの色、悲しみの色、切なさの色、希望の色、望郷の色、夢の色・・・

 

演奏を聴きながら、映像を見ながら、一緒に口ずさみながら・・・涙がこぼれました

 

なんて優しいひとなのだろう、なんて正直なひとなのだろうと、改めて思いました

 

以下の文章はTVプログラムの中で紹介された浜田省吾さんのことばです

 

楽しいこと、嬉しいこと、幸せな気持ちは分かち合うことが出来る。

一緒に笑ったり、ふざけたり、はしゃいだり、愉快な時間を共に過ごせる。

しかし、苦しみや悲しみを共有するのは難しい。

難しいどころか、出来ないといった方がいいのかもしれない。

痛みを想像することは出来る、けれど、苦しみや哀しみに同化することは出来ない。

時にはそれが自分の身に起きたことではないことに安堵し、

その気持ちに気づき、負い目を感じ、罪悪感を持ってしまう。

慰めや励ましの言葉を口にしようとすると、

その空しい陳腐な響きに気づき、黙り込んでしまう。

その沈黙の中で幾つもの夜が明けてゆく。

(2011年10月9日 大阪城ホール)

 

音は光となって

 

光は音となって

 

わたしをつつんでくれます

 

今朝の空