うえぽんの「たぬき鍋」

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ドラフトワッショイ-高校生編「そりゃファンは大騒ぎさ」Part2

2005-10-04 19:59:46 | 野球・ドラフト「怪」説
今日は、パ・リーグの3球団をご紹介。

★東北楽天ゴールデンイーグルス
1巡目…片山 博視(かたやま・ひろし)投手 左投左打 兵庫・報徳学園高 191cm88kg
制球力がある長身左腕投手は、それだけでも稀少価値。加えて速球はMAX144キロ、変化球はスライダーを中心に4種類。さらにはパワフルな打撃、故障知らずの丈夫な体。これからどこまで伸びるのか!?
3巡目…宇部 銀次(うべ・ぎんじ)捕手 右投左打 岩手・盛岡中央高 176cm72kg
昨年までは三塁手で、捕手は今年から本格的に挑戦。打席から一塁までの塁間を4秒1で走れる脚とシュアな打撃が売り物で、今夏の県大会は何と24打数18安打、打率.750!地元・東北のスターを目指す!
4巡目…枡田 慎太郎(ますだ・しんたろう)外野手 右投左打 奈良・智辯学園高 178cm75kg
中学時代は全日本代表の主将を務め、当時から評判の高かった選手。軸がぶれず、ギリギリまで呼び込んで打てる理想的な打撃フォームを持ち、左右にまんべんなく快打が飛ぶ。強肩俊足で守備も悪くない。

解説
新球団1年目はまさに試練の楽天。選手層も悲しくなるほど薄く、補強ポイントは言うまでもなく全ポジションです。今回の高校生ドラフトでは指名は3人。「選手層の若返りのためにはもっと欲しかった」という声もありますが、チームの環境や年齢層を考えると、急にたくさん取るよりは、今後少しずつ高校生の指名人数を増やして、徐々にバランスを整えた方が得策かと思われます。そういう意味では今回の人数は妥当なところではないでしょうか。さて、その内容ですが、1巡目では大型左腕の片山をくじで見事に引き当てました。3巡目では地元・東北枠の選手として宇部を指名し、3人を解雇して層が薄くなった捕手を補強。4巡目の枡田はパンチ力に加え勝負強さもあり、ものになればクリーンアップも期待出来る選手です。選手層の薄さは彼らにとっては大きなチャンス。チームの顔を目指して頑張ろう!


★北海道日本ハムファイターズ
1巡目…陽 仲壽(よう・ちょんそ)内野手 右投右打 福岡・福岡第一高 182cm79kg
台湾の先住民族「アミ族」の一人で、日本人にはないずば抜けた体力、身体能力を持つ。スケールの大きさはそのままに、基本をきちんと身に付けたプレーと、テングにならない向上心は、これからが楽しみ。
3巡目…木下 達生(きのした・たつお)投手 右投右打 愛知・東邦高 183cm80kg
「直球3つで三振を取れるのが武器」と自負するとおり、常時140キロ台を叩き出す豪腕。では変化球はダメなのかと思いきや、カーブやスライダーなど4種類を投げ分け、技巧的な投球もできる実戦派である。
4巡目…今成 亮太(いまなり・りょうた)捕手 右投左打 埼玉・浦和学院高 177cm70kg
父は日本ハムスカウトの泰章氏。しかし、決して「コネだけの採用」ではなく、安定したキャッチング、機敏なワンバウンド処理、打者の裏をかくリードなど、捕手としてのセンスは高校球界トップクラス。

解説
毎年超強気のドラフトを展開しては、他球団のスカウトやファンを仰天させる日本ハムは、今年もまた波乱を巻き起こしました。1巡目では、ソフトバンクと相思相愛といわれた陽を果敢に指名。くじ引きで一度はハズレと思いきや、まさかのどんでん返しで交渉権確定。このあたりはツイていましたね。これで調子づいた3巡目では、中日と相思相愛とされていた木下を突如指名。陽も木下も涙しましたが、その後のコメントでは、両者とも断固拒否という雰囲気ではない様子で、これからの交渉が注目されます。4巡目には守備力に定評のある今成を指名し、捕手陣の強化も抜かりなし。まさに台風のようなドラフトでありましたが、チームを強くするためには、遠慮は禁物。「少しでも来てくれる可能性があるならそこに賭ける」という姿勢をどこまでも貫くところは、プロスカウトとしての凄みを感じさせますね。


★オリックスバファローズ
1巡目…岡田 貴弘(おかだ・たかひろ)外野手 左投左打 大阪・履正社高 185cm93kg
関西の高校野球ファンなら知らない者はいない「ナニワのゴジラ」。天性のパワーと、軸のぶれない安定した打撃フォームで高校通算55本塁打。球団側は早くも背番号55を用意。将来のスター候補生である。
3巡目…柴田 亮輔(しばた・りょうすけ)内野手 右投左打 愛知・愛工大名電高 182cm70kg
あらゆる局面に対応したバントや小技のうまさはまさに「メイデン」仕込みで、今春はセンバツの優勝にも大貢献。守備も堅く、特にマウンド周辺のゴロに強い。体力がつけば、チームの要になりうる。

解説
近鉄と合併した新生・オリックスは、終盤までプレーオフ出場権争いに食い込む健闘を見せました。これを足がかりに今後の躍進を目指したいところですが、大きな課題は「チームの顔」。「オリックスと言えば○○」という存在が、今のチームでは谷ぐらいしかいません。その谷もFA権を取得し、来期の去就は不透明というわけで、何としてもスター性のある選手が欲しいところでした。そういった意味では、競合から逃げずに辻内崇伸(大阪桐蔭高)を指名した姿勢は大いに評価出来ます。ただ、中村勝広GMの早とちりでとんだぬか喜びに終わってしまいましたが。それでも、代わりの1巡目では「ナニワのゴジラ」と呼ばれ、話題性十分の岡田を指名。ちょうどチームに不足気味だった和製大砲の補強にもなりました。3巡目では甲子園で優勝経験のある柴田。指名は2人だけですが、上々の成果と言えるでしょう。