うえぽんの「たぬき鍋」

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ドラフトワッショイ-高校生編「そりゃファンは大騒ぎさ」Part3

2005-10-05 21:31:25 | 野球・ドラフト「怪」説
今日はセ・リーグの残り3球団の指名選手をご紹介。

★横浜ベイスターズ
1巡目…山口 俊(やまぐち・しゅん)投手 右投右打 大分・柳ヶ浦高 187cm85kg
1年夏の甲子園で138キロをマーク。3年春にも出場して今度は151キロ。父・久氏(元関脇・谷嵐)譲りのパワーが魅力の本格派だ。制球力もあり、肘の不安が完全に解消されれば、早い時期での一軍入りも。
3巡目…黒羽根 利規(くろばね・としき)捕手 右投右打 神奈川・日大藤沢高 178cm72kg
神奈川の高校球界では屈指の守備力を持つ捕手で、ミットがぶれないキャッチングや強肩、リードはスカウトも高い評価。苗字が珍しく、某巨大掲示板では単独スレが立つなど、早くもコアな人気を博す(笑)。

解説
3年連続最下位の屈辱から這い上がり、浮上のきっかけをつかみつつある横浜は、早くから1巡目で山口の指名を狙っていました。今の投手陣は全体的に線が細いキレ重視の投手の比重が高く、山口のような骨太な豪腕タイプの投手はのどから手が出るほど欲しかったところ。故障があったとは言え、単独指名出来たのは幸運とも言えます。3巡目では、地元神奈川の逸材・荒川雄太捕手(日大高)の指名を狙っていましたが、ソフトバンクが陽仲壽(福岡第一高)をくじでハズした代わりに彼を指名。それでは…ということで、これまた地元の黒羽根を指名して締めくくりました。黒羽根は線が細く打撃は弱いものの、守備面に関しては荒川を凌ぐと言われており、プロの体ができたときが楽しみです。個人的には、どのポジションでもいいのでもう一人ぐらい指名があっても良かったように思いますが、ま、こんなとこ?


★中日ドラゴンズ
1巡目…平田 良介(ひらた・りょうすけ)外野手 右投右打 大阪・大阪桐蔭高 176cm72kg
今夏の甲子園での1試合3発を含めて、高校通算70本塁打を記録した打撃に加え、守備・走塁の面でもハイレベルな超大物外野手。高校では「スター」というあだ名だったが(笑)、もちろんプロでもスターに。
3巡目…春田 剛(はるた・つよし)外野手 左投左打 茨城・水戸短大付高 180cm80kg
1年から早くも4番を務め、3年には主将も任されたチームの柱。木製バットでもレフトに長打が出るという高い技術に、通算43本塁打のパワー。打撃のお手本は偶然にも、これから先輩になる福留孝介とか。
4巡目…高江洲 拓哉(たかえす・たくや)投手 右投右打 東京・都立府中工高 184cm67kg
都立高校生の現役投手でのドラフト指名は、何と史上初の快挙。肘・肩の関節が柔らかく使えるため、MAX143キロの速球は打者の手元で伸び、より速く感じる。細い体が鍛えられれば、150キロも見えてきそう。
5巡目…金本 明博(かねもと・あきひろ)投手 右投右打 山形・酒田南高 174cm69kg
MAX145キロの速球が武器。しかし、肘に不安があるため、球団では昨夏の甲子園で本塁打を放った打撃を買い、内野手として育てたいとか。「種田(横浜)タイプじゃないかな」(中田宗男スカウト部長談)

解説
昨年のドラフトでは高校生を一切指名せず、11人全てが大学あるいは社会人選手だった中日ですが、今回の高校生ドラフトでは貪欲に4人を指名してきました。1巡目と3巡目では、平田、春田という強打の外野手を立て続けに指名。一軍の選手層は割と充実しているものの、二軍の若手はその壁に跳ね返されて伸び悩み気味。特にスラッガータイプは全くと言っていいほど育っていないのが現状であり、二人には大きな期待がかかります。特に平田は、ドラフト直前の肩のケガと独特の打撃フォームが敬遠されてか単独指名になりましたが、華のあるプレーヤーだけにぜひ大成してもらいたいものです。3巡目には未完の豪腕・高江洲、4巡目では投打に可能性を秘める金本。相思相愛だった木下達生投手(東邦高)こそ日本ハムに先取りされましたが、全体的にはバランスの取れたなかなかの指名になったと思います。


★阪神タイガース
1巡目…鶴 直人(つる・なおと)投手 右投右打 大阪・近大付高 180cm76kg
体重移動がなめらかなフォームから、MAX151キロの速球を繰り出す本格派で、3年時の肘の故障による不振がなければ、競合は必至だった。投球理論もハイレベルなだけに、プロの世界で天才復活を期待。
3巡目…若竹 竜士(わかたけ・りゅうじ)投手 右投右打 兵庫・育英高 178cm80kg
上原(巨人)を極端にしたようなトルネード気味のフォームで、MAX148キロの速球を中心にグイグイ押す投球が持ち味。力投型でありながら制球力に大きな破綻がないのもいいところ。将来性はピカイチだ!
4巡目…前田 大和(まえだ・やまと)内野手 右投右打 鹿児島・樟南高 176cm65kg
高校生離れした地肩の強さがあり(遠投120m)、ノーステップで一塁へ送球出来る遊撃守備は、打球に対する反応の良さも相まって鉄壁!打撃はヘッドスピード抜群だが、これから筋肉量を増やし、もっと力強く。

解説
2年ぶりのリーグ優勝を果たし、充実した戦力を誇る阪神ですから、今回のドラフトでは「数打ちゃ当たる」的に半端な選手をちょこちょこ取るよりも、本当のトップクラスが欲しかったところ。また、鳥谷(24歳)より下の年齢層が全くいない内野手も補強が急務でした。さて、1巡目では辻内崇伸投手(大阪桐蔭高)や片山博視投手(報徳学園高)を競合覚悟で指名…と思いきや、鶴を一本釣り。これは、くじをハズした場合に指名順が最後の方になってしまい、そうなると欲しい候補はあらかた先取りされているであろうことを見越しての策でしょう。鶴は、肘が完璧な状態に戻るまで焦らずじっくり見てもらいたいと思います。3巡目にはこれまた前評判の高い若竹。4巡目では前田を指名し、キッチリ内野手も確保しました。他球団との駆け引きが難しい高校生ドラフトでしたが、うまくまとめたという感じですね。