西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

楽にして下さい!

2005年11月25日 21時14分38秒 | Weblog
朝から、病院へ検査に行った。

私の通う病院は、かつて和歌山の毒物カレー事件や保険金詐欺事件の被疑者と関わりがあったお陰で、一時はメディアに度々登場したこともある、大阪府南部の某大学病院である。
煉瓦の壁に蔦の絡まる、趣のある建物のこの病院に、私は2ヶ月に一度程度、定期的に通院している。特別に悪いところがある訳ではないが、子供の頃は病弱で今でも胃腸の弱い私としては、体調に対してはやや神経質な面もあり、たまの通院によって体調管理に万全を期しているつもりだ。

さて今日は腹部CT検査。体を横にしたまま小さなトンネルを出入りし、体の断面図のX写真を撮るあれである。
寝台が動いて小さなトンネルを入っていくと、予め録音された女性の声で「息を吸って」…「止めて下さい」・・・「楽にして下さい」という指示がある。最初の指示では、息を止めてから楽にするまで、5秒余りだった。が、しかし…、2度目の指示も同じ程度かと思いきや、「息を吸って」…「止めて下さい」・・・(ん?)…(な、長い)・・・(まだか…?)…(まだか…?)…(う、早くしてくれ!)…(し、死ぬ~!)、「楽にして下さい」。女性の声と同時にハアハアゼエゼエ…、思いっきり苦しい思いをした。1度目が短時間だったので、完全に油断していた。正確には分からないが、自分の感覚では少なくとも30秒ぐらい息を止めていたような気がする。女性の声が、心なしか「楽に死んで下さい」に聞こえたような気もする。

検査の為、朝から全く飲食も出来ず、おまけにこんなに長く息を止めさせられて…、病院というところは、誠に楽しいところだ。