この夏に出かけた屋久島。一湊の海岸に流れ着いた「ヒョンの実」
ヒョンの実っていうのは、正確にはイスノキ(マンサク科)にできた虫瘤(むしこぶ)のこと。
虫瘤は虫癭(ちゅうえい)とも呼ばれ、植物組織が異常な発達をしてつくるこぶ状の突起のこと。英語ではゴールと呼ばれ、さまざまな寄生生物の働きかけで作られます。
朝の海岸を散歩して拾った貝殻や木の実などの中に、この虫瘤が2つありました。
この虫瘤はアブラムシの仲間がイスノキに寄生して作った住処。大きな虫癭には数千匹ものアブラムシたちが住むそうです((((;゚Д゚)))))))
春から夏にかけて虫瘤の中で樹液を吸いながら暮らし、秋になると虫瘤に穴をあけ、別の木へ移り、越冬のために卵を産むというのが彼らのスタイル。
つまりこれはその空き家が木から落ち、この海岸に流れ着いたもの。
もうアブラムシの姿はありません。
イスノキには10種類近くのアブラムシが寄生するそうで、その種類によって瘤ができる場所や形が異なります。この丸い形はおそらくモンゼンイスアブラムシが作った虫瘤。
もう一つのイチジク型のものは、イスノフシアブラムシ?
まあ、難しいことはわからないのですが、とりあえずこの虫瘤を紙やすりで磨いてみようというのが今回の挑戦!
その経緯はこちらの記事を
今回で2回目となる挑戦。紙やすりは「荒仕上げセット」「中仕上げセット」「細仕上げセット」を使い、段々と目を細かくしていきました。
削っていくとこんな感じで、だんだんと地の模様が見えてきました。
もともとは木の組織なので、何やら木目のようなものも見えます。
そして最後に植物油を塗って布磨き。今回は手元にあったホホバオイルを塗りました(贅沢〜)。
で完成したものがこちらです↓↓↓
海で見かけた姿からは格段にグレードアップ。
もっとも磨いてどうする?と言われたら、ちょっと返答にも困るのですが…(^^;;
とりあえず目のつくところにでも飾っておきます(笑)
ちなみに「ヒョンの実」という名はこの穴に息を吹き込むとヒョウヒョウと音がすることからついたという説があります。
なお、イスノキは材木として使われたり、燃やした灰が釉薬となったり、虫瘤で染め物ができたりと、アブラムシだけでなく人間にとっても利用価値のある木のようです。
【今朝のおうちごはん】
・野菜炒め
・ゴーヤとツナのシャキシャキサラダ
・ミニトマト
・ぴよよんパン(姉の手作りパン)
・ヨーグルト
・コーヒー
今日もいい日になりますように!