http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2017-03-18/31/34350/2259560/
NHKで、戦後すぐに録音したアイヌの人たちの民謡を調査した100枚のレコードが発見された。
レコードの破損がひどいので、専門家が、ノイズを最新の技術で取り払い、ようやくのことで、デジタル化。
ここに、何が語られているのか? アンコール再放送だったのだが、見入ってしまった。
その収録には、言語学者の金田一京助、アイヌとして初めて北海道大学の教授になった知里真志保が、立ち会った。節をつけた語りを、一文字づつ、ローマ字化して、専門家が、訳していく。発音は、難解で、節やトーンが細かく変わり、途方もない作業だ。
そうすると、訪れた学者たちの訪問を歓迎し、自分たちの文化を称える祝詞だということが、わかってきた。
私は、ハイデルベルクで、ちよっぴり言語学をかじった。その時、入門編の授業で、教授が、文字をもたない言語が、文字表記できる言語より、優れていないということはない!と断言して、へ~と思ったのだが、アイヌ語も、それにあたるのだろう。
アイヌ語の歌や語りは代々、口伝えでのみ受け継がれてきた。
アイヌ民族は古来、山では鹿や熊を狩り、川で鮭などの魚を獲って生活をしてきた。あらゆるものに魂が宿っていると考える。
人間の能力を超えた能力を持っていれば、「カムイ」としてあがめる。お椀も、人間の手では、こぼれてしまうものだが、道具としてのお椀は、そうではない。だから、「カムイ」なんだとする、独特の世界観にも、惹かれた。
先住民族の彼らを、土人として、政府が、同化政策を進めたため、アイヌ文化は、破壊の一途をたどった。北海道観光で、白老民族館を、添乗員として訪れたが、急ぎ足で、何も見てなかったに等しい。もう一度、ゆっくり、訪れてみたいものだ。
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