阪神電気鉄道の大規模商業ビル「ハービスENT」が完成し、20年におよんだ西梅田の再開発が終わった。隣接する「ヒルトンプラザ ウエスト」は10月にオープンしており、どちらも劣らず高級路線を狙っている。
西梅田といえば、戦後の復興という言葉が、80年代になっても残るような場所だった。それが、やっぱり高級感あふれる一角に変わったターニングポイントは、97年の「リッツカールトン大阪」のオープンが大きかったのじゃないかしらね。大阪のカジュアル感を突きぬけようとする香りがぷんぷんと(笑)下々のものには、近づけませんという雰囲気を目指している。
カッチイの学生が、長いアルバイトの末、リッツの社員になった人もいるのは嬉しい。またカッチイ自身も「ハービス大阪」でドイツ語講座を開講させてもらっているのは、ありがたいことでございます。
このあいだ「ドイツ・クリスマスフェア」の打ち合わせのあと、開店まもない「ハービスENT」を見てきた。ブランドショップは、素通りし「ショップ・ダンケ」のための定点観測にぴったりなお店が、3Fの「アンジェ ラヴィサント」だった。京都の河原町が本店らしいが、北欧をはじめとしたヨーロッパのインポートものや、日本の美しい雑貨・書籍を並べたセレクトは、カッチイの好みとすごく合う!
http://www.angers.jp/index.html
北欧のガラス食器メーカー「ittla」テキスタイルの「 Marimekko」は、添乗時代から目をつけてたところだったんで、そういうセレクトに、にんまりする。東ドイツ出身の Hedwig Bollhagen のテーブルウェアが置いてあったのも驚いた。彼女のものを置いているのは、日本では少ないのではないかしら。バウハウスの伝統を受けた、ストライプの絵付けは、独特。(ドイツのサイトだけど、彼女の作品に興味のある方は、どうぞ http://www.hedwig-bollhagen.de/)
梅田の街には、阪急、阪神、大丸といったデパートが立ち並び、地下には、阪急三番街、堂島地下、ディアモールなど地下街がある。残念ながら、緑は少なく街の景観としては、ぺけだよね。梅田から、中之島、御堂筋へとはつながらないし、高層ビルばかりとなったこのあたりは、夜間・休日には活気がない。商業ビル内だけが華やかでも、通りを歩いてこその空間に、都会的なセンスがなければ、街の魅力はない。大阪を愛するあまりの意見でした。