4月以来のブログである。また2ヶ月も間を置いてしまった。短くても、ブログは、頻繁に書いていったほうがいいのだが、私は、気持ちの余裕がないと、文章は、書けないタイプらしい。
5月のGWは、「東京国際フォーラムで、開催された「熱狂の日」音楽祭2007のハーモニー市場に出店させていただいたのに、全エネルギーを注いだ。このイベントは、オフィス・ダンケにとって、年間で一番大きな催しである。
10日間、東京に泊まり、毎日、東京国際フォーラムに通った日々は、まだ記憶に鮮明だ。体力的には、かなりきつかった。販売の場に立つと、商品に振り向いてもらうことから、「買ってもらう」というところまでこぎつけるのに、いくつももステップがあることを、実感する。
東京のお客様は、目が肥えている。素晴らしい音楽を聞いて、気が大きくなっているからといって、そう安々と衝動買いはしない。課題は、いろいろ出来た。
来年のテーマは、「シューベルトとその仲間たち」ということなので、ドイツ浪漫派の音楽家も、多く出てくるであろうから、ドイツ雑貨のオフィス・ダンケには、手がけやすいところはあるはずだ。
このイベントを、とにもかくにも無事に乗り切り、一息ついたら、ピカソ展が、5月25日から、岩手県立美術館に、移動したので、盛岡まで行った。自分の商品には、ベストを尽くすという姿勢であるので、出張するのはいとわない。現地に赴き、実売するという経験は、貴重だからだ。
この2つのイベントのことは、おいおい写真も挙げて、記録としてアップしていこう。
個人事業主であるオフィス・ダンケが、このようなイベントに参加できたのは、インターネットの恩恵である。情報発信していることが、回りまわって、つながるはずのない取引相手とめぐり合うことになった。
2006年のワールドカップの前年から、「ドイツ年」として、ドイツ関係の催しものが、目白通しになったことが、幸いした。2005年春に、ドレスデン美術館展に呼んでいただいたのが、催事に参加するきっかけとなった。「ショップ ダンケ」の商品は、手ごろな小物が多かったので、催事には向いていたのだ。しかし運営者の私は、それを初めから意図していたわけでない。
「おもちゃ」とか「キッチン用品」だけというように、ドイツ雑貨のなかで、特化しなかったことが、かえって、よかったのかもしれない。しかし、本当のところは、いろいろなカテゴリーの商品を出してみて反応があればと、当初、行き当たりだったのだ。自分が犬を飼っていないのに、ドイツのペットグッズがいいと聞いたので、ちょろりとそんなものを購入してきたり、商品の買い付けを、知人に任せたりしていた。
添乗員や現地ガイドをしていて、日本のお客様が買うお土産ものは、見てきたつもりだったので、当初その線に沿うものを集めようとしていて、自分の確固たるコンセプトがなかった。
催事で出会った人から、「貴方の世界観でやらなければ、駄目だ」とびしっと言われたことが、契機となった。
多分 made in Germany の商品の魅力というのは、職人気質に裏打ちされた信頼感だと思う。仕事が丁寧で、いつまでも持って大事に使いたくなる愛着のわくもの。ささやかなドイツ雑貨といえども、それを感じさせるものでないといけない。
送料のことを考えると、基本的に、小さく、軽くて、かさばらないモノと決めていた。
私が選んでくる商品は、私というフィルターを通したドイツを体現している商品でなければならないのだ。
自分の商品には、自信を持たなければならない。私の個性というもの、センスというものの信頼から、スタートしなければならないのだ。つまり、それは、運営者の私自身が、自信を持つということだ。
ドイツ語では、Selbstvertrauenが、自信という言葉になるが、日本語と同じで、文字通り、自分+信頼という語からなる。 日本社会で、正面切って「自信がある」と言って行動すると、ストレートで直球すぎることがある。謙虚に、へりくだって振舞うことが美徳とされているので、表現方法には、配慮が要る。
自信というのは、とかく、自惚れと、取られがちなのだ。しかし、この2つは、全く違う。自分のありのままの価値を、自ら信頼することが、「自信」だ。それに対して、ドイツ語では、自惚れに当たるのが、語義からいくと、Selbstgefaelligkeit だろうが、私は、過信と訳したい。
ドイツに行って、自分の目でコレと思ったモノを見つけ、取引先とは、直接、交渉する。フットワークが軽いのと、人とのコミニュケーションには、長けているほうだと思うので、それが強みかな。
自信を持っていれば、怖くない。物販は、旅行商品と違い、目に見えるモノを扱い、具体的で、ダイレクトである。売れれば、めちゃくちゃ嬉しい。もう、迷いはない。
過信せず、自信を持って、ショップ・ダンケを運営していきたい。