釣竿には大きく分けて
竿の先端に糸を取り付けて使う竿と、
竿の手元部分にリール(糸巻き)を付け使う竿
の二種類がある。
前者は竿の長さ+糸の長さの範囲で、
ダイレクトな釣りを行うことができる。
後者は、糸巻きにストックしてある糸を利用して、
より広範囲に仕掛けを飛ばして釣ることができる。
後者の場合には、手元に近いリールから、
竿の先端まで糸を竿に添わせる必要がある。
そのため、竿に「ガイド」という部品を取り付け、
そこに糸を通すことになる。
下の画像は比較的古く、旧式とされるガイド。
一番右は古いガイドで、釣り糸の通る部分に
瑪瑙(メノウ)を使って滑らかに糸が滑るように工夫されている。
右から二番目は糸の通るリングにタングステンを磨いたものを
使い糸通りが滑らかになるようにしている。
左二点は糸の通るリングに熱伝導率の高い(釣糸の摩擦で出た熱を逃がしやすい)
合金を使用したものだが、リングとフレームの柔軟性の違いを補うために
ショック緩衝の樹脂を挟まねばならず、大きさの割に穴径が小さくなってしまっている。
上画像のガイド四種はいずれもリング部分とフット(足)部分の間に
ロウ付け(金属同士を接着した)部分があり、長年の使用で取れてしまうものもある。
これらの欠点も、実際の使用にはあまり大きな問題になることは少なく、
きちんと用途にあわせて使えば、問題なく釣りが出来る。
また、雰囲気がとても良いので、私もよく使っています。
でも、ガイドは日々進化していて・・・
下画像のガイドは現在主流のガイド。
フレーム部分は金属の板から繰り抜いて曲げた一体成型で、
ロウ付け部分なしでとても強度がある。
左三点のリング部分はSiC(ケイ素と炭素の化合物)で、
硬さ、熱伝導ともに優れた素材。ここ二十年の主流。
中二点はIP(イオンプレーティング)という特殊なメッキ技術
(金属を加熱蒸発させて表面にぶつけるらしい・・)
が使われており、メッキが剥がれにくい。
また、一番左のガイドはフレームにチタンが使用されており、
ステンレスのものより遥かに硬く、軽量。