夕方雨の止み間に畑の排水確認に出向いた。まずまずの排水状態で、車をUターンしたらケリがいつもと違う場所で鳴いている。
何でそこなん?と双眼鏡で親を見たらヒナもいる。
今までの田んぼから、幅60cm深さ50センチの給水路と幅3メートルの道路を超えた田んぼだ。
もう一つ。
ママっこ3羽を確認、パパは? 川を挟んで道路側で鳴いている。
側溝の下から頭を出してるヒナが居た。
パパが早く来いと鳴くたびにジャンプするが登れない。
何回もジャンプしてようやく上がれた。これが第1ステップだ。
コンクリートの上をあちこち歩き回るが橋がないから、ジャンプして超えるみたい。
どうもこの子が末っ子みたいで3羽はもう次の田んぼに居るのにこの子はなかなか上がれなかった。
次は川越が待っている。厳しい第2ステップだ。
上流へ行ったり下流へ行ったりを繰り返すがジャンプの勇気がない。
暫くよそ見していたら、親がけたたましく鳴きだした。
ママも駆けつけてきた。2羽があちこちうろうろしてパニック状態だ。どうした?と双眼鏡で確認したら
ジャンプして川を超えられず川に落ちたんだ。今日は雨で水かさが増えヒナが流されていく。
何としたことだ。下流には落差のある堰がありそこまで流されたら終わりだ。
これが自然と眺めているだけ、と思ったが何とか助けてやりたいと車を飛ばした。
手で触ると親が放棄の可能性を考え、新品の手袋を水に濡らして、そっとすくって道路にあげてやった。
その間、親は執拗に私に猛攻撃だ。
柔らかくふかふかの軽いヒナだった。体の割に足でか。
ヒナはブルブルしてすぐに親の方に走り出した。
パパっこだったんだ。
多分最後の4羽目は遅れているから皆についていけずパパが面倒みているんだ。
とにかくパパと一緒に田んぼに消えていった。
これで良かったんだろうか? 自問しながらの家路でした。