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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

帰ってアルバムを開きたくなる『PLAY 25年分のラストシーン』

2020年11月07日 18時07分11秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Play
製作年:2019年
製作国:フランス
 配給:シンカ、アニモプロデュース

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:38/164
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
1993年、パリ。
両親からビデオカメラを贈られた13歳のマックス(マックス・ブーブリル)は、
家族や友人たちとの日々を撮り始める。
いつしかそれは彼のライフワークになり、
25年の歳月が大量のテープに保存されていった。

2018年、38歳になったマックスは、
ある日、撮りためたビデオを映像作品に仕上げようと思い立ち、
テープの整理を始める。
そこには、エマ(アリス・イザーズ)と初めて会った日のこと、
やんちゃした夜遊び、初めてのバルセロナ旅行、
フランスサッカーW杯でのお祭り騒ぎ、手痛い失恋など、
マックスといつもいっしょだった仲間たちのすべてが記録されていた。

素直になれず、大切なものを手放してしまったマックスは、
新たに自分の「映画」のラストシーンを準備する。

【感想】
全編ホームビデオで撮ったかのような演出なんだけど、
これは個人的にわかりみが深い映画だったなー。
なぜなら、僕も一時期ビデオカメラで友達の様子を撮りまくっていたから。
(僕のはくだらない飲み会の風景ばかりだから、何の作品にもなり得ないけどw)

基本は主人公がまわしているビデオの映像を観ることになるから、
大雑把に言ってしまえば、
「知らない人の内輪レベルの日常を見せられてる」って感覚になるんだよ。
そんなの誰が観たい?って思うんだけど、
それでもハマってしまうのには理由がある。

もちろん商業用の映画だからね、
きちんと人物にフォーカスしているし、
「なぜそこを撮るのか」
ってのが考えられた構成になっているっていうのもあるんだけど、
この映画にはひとつの軸があるから、
そこへの興味が鑑賞モチベーションにつながるんだ。

それが、マックスとエマの恋路。

13歳で知り合ってから実に25年。
いつもいっしょにいる気の置けない仲間。
お互い意識し合っているのに、気恥ずかしくて一歩踏み出せない。
こういうのって大体男が照れ隠しで余計なこと言うんだけど、
マックスもそんな感じだから、二人の距離は平行線のまま大人になって、、、
「あーもうバカぁ!」って言いたくなる展開に。
ここのもどかしさときたら、もうね、
一昔前のトレンディドラマを観ているときぐらいのインパクトだったよ。

だから、他人の日常を見せられてはいるものの、
その中にある甘酸っぱいラブストーリーっていうのが、
この映画のポイントかな。
ラブストーリー自体はオーソドックスな流れではあるんだけど、
ホームビデオ仕立ての演出によってさらに身近に感じるというか、
没入感が強まるから、それだけで感情移入しやすくなる。

それに加えて、主人公たちが僕と同年代なので、
今30歳~40歳ぐらいの人なら、
流れている音楽や各種イベントが身近に感じられる分、
より楽しめるかもしれない。

40歳近くなって、ちょっと昔を思い出したいな
ってときに観るにはちょうどいい映画だと思った。

まあ、僕からしたらビデオカメラ撮ってたってところですでに共感度が高いんだけど、
その視点からすると、撮られていることを嫌がる人がほとんどいないってのがいいんだよね。

飲みすぎてトイレでゲロ吐いてても、行為の後のベッドの上でも、
「なんで撮ってんだよー」とは言うものの、
大体は「記念だから」で片付いてしまう。
映画だからそりゃそうだろって話ではあるんだけど、
こんだけビデオカメラでいろいろ撮れたら思い出になるだろう。

あとすごいなと思ったのが、
メインキャストって年代に応じて
同じ役で3人ずつ起用されているんだけど、
みんな見た目が近しいんだよ。
パッと見で、誰が誰の成長した姿かすぐわかるっていう。
自分がアジア人だから、
単に欧米人の見分けがつかないだけなのかもしれないけど、
それでも似てたな。

映画『PLAY 25年分のラストシーン』公式サイト

映画『PLAY 25年分のラストシーン』公式サイト

映画『PLAY 25年分のラストシーン』公式サイト

 

おじさんの懐古厨『彼女は夢で踊る』

2020年11月07日 17時54分42秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2019年
製作国:日本
 配給:アイエス・フィールド

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:133/163
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
広島の老舗ストリップ劇場に閉館が迫っていた。
最後のステージを飾るストリッパーたちが劇場にやってくる。

社長の木下(加藤雅也)は過去の華やかな時代、
忘れていた遠い日の恋を思い出す。

劇場に残る人々の想い。
それらを背負い、最後の舞台の幕が上がる。

眩い光の中で木下が見たものとは。

【感想】
広島にある実在した「広島第一劇場」というストリップ劇場を舞台にした映画。

過去2回閉館するも、そのたびに復活していたので、
まわりからは「閉館詐欺」と言われていたそう(笑)

現在と過去を交互に映しながら進んでいく哀愁漂うノスタルジックな映画で、
加藤雅也の若い頃を犬養貴丈が演じている。

失恋した若き日の木下がバーで出会ったストリッパーのサラ(岡村いずみ)に興味を持ち、
ストリップ劇場に足を運んだところ、あの夢のような空間に心奪われ、
そこで働くようになるという始まり。

僕はストリップ劇場に行ったことはないけれど、
ストリッパーたちの鍛えられた体と柔らかな曲線美、
鮮やかな白い肌に、人間の体って美しいんだなと思えた。

ただ、閉館を前にして過去の思い出に浸る懐古厨な話ではあるから、
話も淡々としているし、ドラマチックな展開ではないかなー。
おじさんとか好きそう(いや、僕ももうおじさんと言えばおじさんだけどねw)。

ああいう、昭和ならではの雰囲気がどんどん失われていくのは寂しいね。

映画「彼女は夢で踊る(Dancing in her Dreams)」オフィシャルサイト

映画「彼女は夢で踊る」オフィシャルサイト。何度閉館に追い込まれても蘇る伝説のストリップ劇場!時を越えて交錯する劇場に秘められた美しいラブスト...

映画「彼女は夢で踊る(Dancing in her Dreams)」オフィシャルサイト