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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

自由を得たかった男2人のロードムービー『イージー★ライダー』

2021年06月12日 12時38分16秒 | 映画


【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:6/6
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ロードムービー
アメリカン・ニューシネマ
マリファナ

ヒッピー
セックス
ベトナム戦争

【あらすじ】
ドラッグ密売で得た大金で改造型ハーレー・ダビッドソンを手に入れた
キャプテン・アメリカ(ピーター・フォンダ)と相棒のビリー(デニス・ホッパー)。
彼らは、ロサンゼルスから謝肉祭が行われる
ニューオーリンズに向かって大陸横断の旅に出る。

途中、留置場で知り合った酔いどれ弁護士ハンセン(ジャック・ニコルソン)も
仲間に加えて旅を続ける中、
行く先々で様々な差別や暴力に出遭い、
殺伐たるアメリカの現実に直面する―。

【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
1969年のアメリカ映画。

これはものすごく"雰囲気"のある映画だった。
全編に渡って何かのPVを観ているかのような感覚を味わえる。

結局、主人公2人が何者なのか、
詳しく語られない。
ただ、「謝肉祭のためにニューオーリンズに向かっている」
という設定があるだけだ。

なのに、見渡す限りの地平線が続くただっぴろい平原、
そこに延びる1本の車道を、
男2人がイカついバイクで走り続ける、
それだけでものすごく映えるのだ。
あの広大な大自然の中をポツンと進む画は、
映画館の大きなスクリーンで観てこそだと思う。

しかも、公開当時29歳のピーター・フォンダと、
33歳のデニス・ホッパーがメチャクチャかっこよくて。
「ええ、、、今の自分よりも年下なのか。。。」と。
自分がまったく彼らのかっこよさに届いていないことに、
自己嫌悪を感じるほど。
もう死にたい(笑)

あのヒッピーな服装、ロン毛、ヒゲに身を包み、
マリファナを嗜みながら、
バイクでツーリング、
夜は野宿というスタイルは、
今からするとノスタルジックに見えるけど、
それでもちょっと真似したくなるぐらいにはかっこいい。
しかも、ピーター・フォンダの役名がキャプテン・アメリカって(笑)

聞けば、この映画はアメリカン・ニューシネマの代表作だとか。
つまり、当時はベトナム戦争真っ只中で、
戦地に派遣される若者層を中心とした
反体制的な人々の心情を反映した作品ということ。

なるほど、だからこそのこの自由っぷり。
何にも縛られず、
己の気の向くまま足を進める流れが受け入れられたのは、
そういう時代背景も大きく影響しているだろうね。

その分、ラストシーンはとてもショッキング。
自由を求める声はあるけれど、
それをよしとしない風潮もまた大きい。
その自由を象徴した"ロン毛"を人々は恐れた。
結局、彼らが望んだ自由は、
あっけなく押し潰されたのだ。

当時を生きた若者たちからしたら、
この終わり方はまさに現実のトレースで、
大きな共感を呼ぶと同時に、
さらなる反抗心を搔き立てただろうなーって感じる。
洋画って邦画以上に、
当時の時代背景を作品に反映させているよね。

あと、この映画で外せないのが、
作品を彩る名曲の数々。
ここで僕の中でようやく点と点が線でつながったんだよ。
ステッペンウルフの"Born to Be Wild"。
「『池袋ウエストゲートパーク』でまこっちゃんの着メロだったやつじゃん!」と。
ちょっと感動したね(笑)

今から50年以上も前の作品で、
ほとんどの役者は亡くなってしまっているけれど、
当時の時代背景を象徴する世界観は、
ぜひその目で観ておきたい。

午前十時の映画祭11 デジタルで甦る永遠の名作

午前十時の映画祭11 デジタルで甦る永遠の名作

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