【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:14/16
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
SF
ディストピア
【あらすじ】
20世紀のどこかの国。
情報省に勤めるサム(ジョナサン・プライス)は、
天翔ける騎士となって囚われの美女を救う夢想をしては、
日々のストレスから逃避していた。
ある日、情報剥奪局において、
叩き潰された虫の死骸が混じったことによる印字ミスが発生。
そのせいで、善良な靴職人"バトル"が
テロリストの"タトル"(ロバート・デ・ニーロ)と間違われ、
誤認逮捕されてしまう。
バトル夫人の元を訪れたサムは、
そこで夢に見る女性そっくりのジル(キム・グライスト)と出会い、
取り返しのつかない事態へと発展していく。
【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
1985年のイギリス映画。
テリー・ギリアムが監督というだけあって、
これもまた世界観がかなり独特な映画。
近未来とアナログが混在したような世界で、
便利そうに見えてあまり便利じゃないっていう(笑)
しかも、タイトルがそもそもツッコミどころで、
邦題は『未来世紀ブラジル』となっているけど、原題は"Brazil"のみ。
それなのに、設定は「20世紀のどこかの国」って。
ブラジルじゃないんかいって(笑)
ストーリーはなかなか言葉にしづらい複雑さはある。
簡単に言ってしまえば、
情報省というところに務めるサムが、
上司の尻ぬぐいをしつつ、
夢に出てきた美女とそっくりの女性と出会い、
幸せを手にしたかに見えたが……って話かな。
正直、前半は淡々としていてやや退屈。
後半部分に向けての前フリが長くて。。。
その分、後半に入ってからの逃避行やら銃撃戦やら、
一気にテンポが変わって面白くなるんだけど。
このスピード感あふれるアクションを、
前半部分にも入れて欲しかった(笑)
とはいえ、テリー・ギリアム監督の手腕はすごいよ。
情報統制された社会の生きづらさにディストピアを感じながら、
夢に出てきた美女とそっくりの女性と相思相愛になれるという
男の夢を叶えたようなユートピア、
この2つを同時に描いちゃうんだから。
最後まで次の展開が読めない面白さがあり、
衝撃の結末を迎える展開がよかっただけに、
前半の中だるみがもったいなかったなー。
でも、僕は好きです、この映画。
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