【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
配給:キノフィルムズ
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:39/168
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
【あらすじ】
一度は子どもを持つことをあきらめた栗原清和(井浦新)と佐都子(永作博美)の夫婦は、
「特別養子縁組」という制度を知り、男の子を迎え入れる。
それから6年、夫婦は朝斗と名付けた息子の成長を見守る幸せな日々を送っていた。
ところが突然、朝斗の産みの母親である片倉ひかり(蒔田彩珠)を名乗る女性から、
「子どもを返してほしいんです。それが駄目ならお金をください」
という電話がかかってくる。
生まれたばかりの朝斗を引き取るときに、
当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、
生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。
しかし、訪ねて来た若い女には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。
いったい彼女は何者なのか、何が目的なのか。
【感想】
重めのテーマの映画だった。。。
不妊治療を扱った作品は見かけるけど、
今回はその先、すでに自分の子供を持つことが難しくなり、
養子を迎え入れる段階。
しかも、産みの母親から「返して」と言われるっていう。。。
子供を持つことが難しいと判明した夫婦の悲しみと、
血のつながりはなくても自分たちの元に
新しく子供がやってきたときの幸せの両方を描きつつ、
産みの母親の登場によって不安と疑惑の渦に突き落とす
対照的な展開が面白い。
そして、今作は産みの母親であるひかりが
子供を手放す経緯もしっかり描かれていて、
彼女の抱える不安や苛立ち、葛藤などもわかるから、
夫妻とひかりの両方の立場を見比べることができるのも
見ごたえがあるポイントかと。
まあ、ひかりについては、
そのまんま『14才の母』かなとも思ったけど。
観ている人の立場によっては、
かなりセンシティブで感情移入してしまう内容だけれど、
普通に映画としても濃厚なストーリーで楽しめた。
特に、蒔田彩珠の演技が素晴らしい。
しかし、身のまわりで養子を取っている人がいないのでわからないけど、
今回の斡旋業者への登録条件として
「夫婦の片方は仕事を辞める」っていうのがあって、
なかなか厳しいなと感じたけど、そんなものなのだろうか。
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