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暗いところで静かに話すだけなのに威圧感がすごすぎる『ゴッドファーザー』

2019年06月09日 18時26分30秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1972年のアメリカ映画『ゴッドファーザー』。

今さらながら初めて見たけど、これはすごいな。
マフィアの抗争を描いた作品だけど、
日本のヤクザ映画とは違い、
どちらかというとビジネス映画に近い。
基本的には男たちが暗い場所で座って話すシーンが多く、
普通なら退屈してしまいそうな感じなのに、
役者の貫禄がありすぎて、3時間見入ってしまう。

『アウトレイジ』みたいに
「なんだテメーこのヤロー!!」つって、
ドンパチすることはなく、
ただ静かに、ゆっくりとした流れにも関わらず、
ここまでの緊張感と渋みが出せる作りは圧巻。

特にマーロン・ブランドがすごすぎる。
あの威圧感は凄まじい。
実年齢より上の役をやるために、
口に綿を詰めて老け感を出したとか。

彼は、よく台詞は覚えてこないし、
共演者の女性に手を出すし、
すぐキレてスタッフを困らせるし、
ものすごいトラブルメーカーだったがゆえに、
しばらく干されていたらしいけど、
この映画で再びトップに返り咲いたそうな。
「20世紀最高の俳優」と呼ばれるのも頷ける。
真に実力ある者は、素行の悪さを物ともしない。

僕は、男は筋骨隆々の方がカッコいいとは思いつつも、
マフィアのボスとなると、
少し太っててお腹も出ている方が迫力出るなと、
マーロン・ブランドを見て感じた。

アル・パチーノもかっこよかった。
当時32歳だから、今の僕とほとんど年は変わらないのだけど、
あの甘いマスクと組織を受け継ぐ実力者としての演技は、
実年齢以上に落ち着きと迫力を持たせ、
見ている人を圧倒するね。

なお、当時1歳に満たない
ソフィア・コッポラが出演しているのが驚き。


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