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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

涙だけじゃない。笑いとリアルな家族像も垣間見える『フェアウェル』

2020年10月03日 00時17分03秒 | 映画


【基本情報】
 原題:别告诉她
 英題:The Farewell
製作年:2019年
製作国:アメリカ
 配給:ショウゲート

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:44/139
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
ニューヨークに暮らすビリー(オークワフィナ)と家族は、
ガンで余命3ヶ月と宣告された祖母ナイナイ(チャオ・シュウチェン)
に会うために中国へ帰郷する。

家族は病のことを本人に隠すことに決め、
みんなで集まる口実として、いとこの結婚式をでっちあげる。

ちゃんと真実を伝えるべきだと訴えるビリーと、
祖母を悲しませたくないと反対する家族。
意見の対立は平行線のまま、とうとう結婚式の日を迎える。

一家がついた嘘の行方は。
そして、衝撃の事実が発覚する。

【感想】
コロナの影響で公開が遅れたけれど、
半年前からずっと観たいと思っていた映画。
監督のルル・ワンの実体験を元にした心温まる家族の物語で、
さすがA24の配給作品だなと。

大好きな祖母に真実を伝えるべきか、
それとも本人を悲しませないために隠し通すか。
そのどちらも当事者を想っての行動になるけれど、
別に中国に限った話ではなく、どの国でも意見は割れそう。
ゆえに、国境や文化を超えて共感できる内容だと思う。

しかも、この映画、ただのお涙頂戴の感動映画ってだけじゃないんだよ。
クスッと笑えるシーンをちょいちょい入れ込んでくるところが
バランスいいなーって思う。

また、家族間でずっと抱えていたわだかまりみたいなのも露呈されるから、
長い間いっしょにいてもわからないことってあるよなっていう
家族のリアルさも伝わってくる。

そんな中で、ナイナイがビリーに対して、
「人生で一番大切なことは何か」って伝えるシーンは、
どんな本や偉い人の言葉よりも心に響いた。

僕もばーちゃんが好きだったから、今作のビリーにはものすごい共感できたよ。
今でもばーちゃんが亡くなったことを思い出すと悲しみに暮れてしまうからな。。。

ただ、ちょっと地味でインパクトに欠ける部分はあるから、
人によってはそれが退屈に感じてしまうかもしれないけど、
涙と笑いに包まれたファミリー映画としていい作品だったと思う。

衝撃のラストはぜひその目で確かめて欲しい。

これ、アメリカ映画なんだけど、出ている人全員アジア人なんだよね。
まあ、みんな英語がネイティブレベルだけどw
日本人を洋画で見ないのは、やはり英語力なのか。。。

ちなみに、今作にはひとりだけ日本人が出てて。
中国を拠点に活躍している水原碧衣という方なのだけど、
京大卒業後、早稲田法科大学院休学中に中国最高学府である
北京電影学院の演技科に1年間留学し、
首席で卒業というびっくり経歴。

劇中でも、たまに他のキャラクターが
彼女にカタコトの日本語で話しかけてるから
「何でだろうなー」って思ってたら、
本当に日本人だったんだっていう(笑)

映画「フェアウェル」公式サイト

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