【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:3/3
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★★
映画館で観るべき:★★★★★
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ラブストーリー
ムーン・リバー
ティファニー
猫
【あらすじ】
ニューヨークのアパートで猫と暮らしている
娼婦ホリー(オードリー・ヘプバーン)。
ある日、彼女のアパートに
作家志望の青年ポール(ジョージ・レパード)が引っ越してくる。
自由奔放なホリーに最初はとまどっていたポールだが、
次第に彼女の不思議な魅力に惹かれていく。
ところが、テキサスからホリーの夫が彼女を連れ戻しにやって来て……。
【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
1961年のアメリカ映画。
美しい。
ただただ美しい。
お話が、画が、オードリー・ヘプバーンが。
今年の10月5日でちょうど60年経つんだ、
この映画が公開されて。
これには時を超える面白さがあるよ。
いや、面白いという表現が正確かわからないほどに、
それ以上の感動や情愛を感じるのがこの映画の魅力。
それは何に起因するんだろうかって
ずっと考えていたんだけど、
僕は複数あると思っている。
まず、テーマが不変の「男女の愛」。
これは男と女がいる限り、
いつの時代に観てもわかりやすいんじゃないかな。
次に、オードリー・ヘプバーンの美しさ。
顔が小さくて特徴のある美人だから、
とても印象に残りやすい。
だから、あのサングラスをちょっと下にさげた、
いたずらっぽい表情がメチャクチャかわいいし、
着ている服すべてが映える。
最後に、メインテーマの『ムーン・リバー』。
これは日本でもCMにたくさん使われてきたせいで、
歌だけ知ってる人は多いだろう。
優しくて情緒的なメロディーは、
この映画と合わせて聴くと自然と涙が出てくる。
でもやっぱり、オードリー・ヘプバーンの魅力が一番かな。
彼女を観るたびに、
女優という仕事って本当に尊いなと思う。
もう亡くなって28年経つけど、
いまだに名作として語り継がれ、
その美しさで人々を魅了するんだから。
今となっては、
もはや後出しジャンケンみたいなものだけど、
オードリー・ヘプバーンの人柄を知ると、
さらにこの映画がよいものに見えてくる。
彼女は自分の見た目にコンプレックスがあったらしい
(いや、すべての顔面コンプに謝れって言いたいぐらい、
贅沢な悩みだと思うけどw)。
だから、目をかけてもらうだけでもありがたいと感謝し、
時間は遵守し、
セリフも完璧に覚え、
周囲の人たちへの礼儀と尊敬を忘れなかったそうだ。
そういうエピソードが
彼女をより一層美しく感じさせるんだよね。
そんな素晴らしい作品だけど、
時代的なものもあって、
今では理解されなさそうな描写もある。
ラストでポールが言う
「お互いに所有し合うことで人は幸せになれる」というのは、
今の感覚だとかなり時代錯誤な気もする。
まあ、それはホリーが自由奔放だったからこそ、
自分のところに留めておくためのセリフなんだろうけど。
逆に、現代でも共通しそうな設定もある。
ホリーは金持ちの男と遊んでお小遣いをもらってるから、
それパパ活じゃないのって(笑)
ポールも売れない作家だけど、
金持ちマダムからお金をもらって体を売ってるから、
それママ活じゃないのって(笑)
こういうのは昔からあるんだね。
また、この映画を今「新作」として公開したら、
バッシングを受ける可能性は否定できない。
日系アメリカ人ユニオシの描かれ方が差別的だから。
チビ、出っ歯、メガネという見た目に、
神経質な性格っていう悪意ある描かれ方。
まあ、当時のアメリカ人は日本人のことをよく知らなかっただろうから、
致し方ない部分もあるとは思うけど。
日本のバラエティで欧米人を演じるとき、
すぐに付け鼻するようなものかな。
ちなみに、そのユニオシを演じたのは
ミッキー・ルーニーというアメリカ人の俳優だけれど、
別に彼自身がレイシストだったわけではないことは付け加えておこう。
むしろ、彼は生涯で8人の配偶者がいるほど魅力的だったようだ(笑)
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