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日々の鬱憤から悪目立ちしたい気持ちはわかるけど、、、総じてキャストのファン向け映画だと思った『真夜中乙女戦争』

2022年01月26日 21時50分55秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:13/14
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】
サスペンス
テロ

【原作・過去作、元になった出来事】
・小説
 F『真夜中乙女戦争』(2018)

【あらすじ】
上京し、東京で一人暮らしを始めた大学生の“私(永瀬廉)”。
友達も恋人もいない。
大学の講義は恐ろしく退屈で、
やりたいこともなりたいものもなく、
鬱屈とした日々の中、
深夜のバイトの帰り道にいつも東京タワーを眺めていた。

そんなある日、
「かくれんぼ同好会」で出会った
不思議な魅力を放つ凛々しく聡明な“先輩(池田エライザ)”と、
突如として現れた謎の男“黒服(柄本佑)”の存在によって、
“私”の日常は一変。
人の心を一瞬にして掌握し、
カリスマ的魅力を持つ“黒服”に導かれ、
ささやかな悪戯を仕掛ける“私”。
さらに“先輩”とも距離が近づき、
思いがけず静かに煌めきだす“私”の日常。

しかし、次第に“黒服”と
孤独な同志たちの言動は激しさを増していき、
“私”と“先輩”を巻き込んだ壮大な
“東京破壊計画=真夜中乙女戦争”が秘密裏に始動する。

一方、一連の事件の首謀者を追う“先輩”は、
“私”にも疑いの目を向けていた。
“私”と“先輩”、“私”と“黒服”、
分かり合えたはずだった2人の道は少しずつ乖離していき、
3人の運命は思いもよらぬ方向へと走り出す…。

【感想】
原作小説は未読。
サスペンス調の映画なんだけど、
「わかるんだけど、わからない」、
そんな映画だったかな(笑)

◆多くの人が共感できそうな"私"の置かれた状況

主人公の"私"、
無気力感がすごい。
学校と深夜バイトの繰り返しだけど、
基本すべてにやる気がない。
そんなキャラを演じた
永瀬廉のナチュラルな演技はよかった。
まあ、あんなイケメンなら、
夢のようなキャンパスライフしか待っていないと思うので、
つまらない日常しかないっていうのは、
無理がありそうな気もするけど(笑)

そんな退屈な日々を過ごしているから、
心の中では何か刺激が欲しかったんだろう。
日常からの脱却を考えているときって、
「なんかもう全部ぶっ壊したい!」
っていう破壊衝動に駆られることもあるよね。
破壊することで、
そこから逃げられると思うから。

"黒服"といると、
それが叶うかもしれない。
そんな期待が、
"私"を"黒服"といっしょにいさせる要因だったろうな。
「なーんかおもしれーことないかなー」って、
自分も若いときは思うことあったから、
ここらへんの"私"の気持ちは何となくわかった。

前半はね、
退屈な毎日からの脱却っていうのが、
かわいいいたずらだったのよ。
キャンパス内の自転車のサドルを
すべてブロッコリーに変えたり、
大学のサイトをハッキングしたり。
誰かを傷つけるわけでもなく、
ちょっと話題になって注目される。
何か刺激が欲しいって思ってる身からしたら、
この上ない中毒性あるシチュエーションだよね。
こういう非日常ってやっぱり楽しいから。

ただ、後半から雲行きが怪しくなっていく。。。

◆なんでそこまでするのかわからない"黒服"

"黒服"を筆頭としたいたずら集団。
だんだんやることが過激になってきて、
最終的には東京を破壊する計画を立てる。
ここがねー、ちょっとよくわからなくて。
そもそも"黒服"の動機が謎。
なんでそこまでする?って。
何か恨みがあったわけでもないし、
変わり映えのない日々を壊したかったような感じでもなかった。
彼の動機をつかみきれなくて、
少しモヤモヤした。
まあ、世の中すべての行動に理由があるわけじゃないけどさ。
フィクションに登場する人物には、
なぜかいつもそれを求めてしまうのだけど(笑)

あと、違和感あったのがラストの大爆発。
素人集団の集まりで、
あんな東京が壊滅しそうなほどの
爆発が起きるわけがないだろって思った(笑)
そんな火薬どうやって調達するんだよって。

ただ、"黒服"を演じた柄本佑の演技はさすがだなって。
あの影のある表情やカリスマ性のある雰囲気。
すごく役に合ってたと思う。

◆そんなわけで

"私"というキャラクターに共感しつつ、
"黒服"にはついて行けず。
そして、"先輩"はあんまり印象に残らず。。。
そんな映画でした。
キャストのファンなら楽しめそうだけど、
そうじゃなかったらそこまでハマれないかもしれないなー。





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