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結婚式の"あるある"と"ないない"を織り交ぜたウェディングコメディ『ウェディング・ハイ』

2022年03月16日 21時39分14秒 | 映画

2022年日本公開映画で面白かった順位:34/42
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】
コメディ

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント!
プランナーの中越(篠原涼子)に支えられ、
新郎・彰人(中村倫也)と新婦・遥(関水渚)も幸せな式を迎える、
はずだった…。

しかし、スピーチに命を懸ける上司・財津(高橋克実)をはじめ、
クセ者参列者たちの熱すぎる想いが大暴走!
式はとんでもない方向へ…!?
中越は披露宴スタッフと共に、
数々の問題を解決しようと奔走するが、
さらに新婦の元カレ・裕也(岩田剛典)や、
謎の男・澤田(向井理)も現れて…。

果たして、“絶対にNOと言わない”ウェディングプランナーは、
すべての難題をクリアし、
2人に最高の結婚式を贈ることが出来るのか――!?

【感想】
結婚式にまつわるあれやこれやを
面白おかしく仕立て上げた映画。
いろんな登場人物が出てきてわちゃわちゃする、
邦画の王道コメディのような形。
式を挙げたことある人、
参加したことある人なら、
なおさら楽しめるお話かなと。

◆面白くなるのは後半から

正直、個人的には前半はあんまり面白くはなかった(笑)
式にまつわるあるある
(夫が乗り気じゃないとか、誰を呼ぶか悩ましいとか)がメイン。
過去に何回も結婚式に参加したことがある人なら、
耳にタコができるぐらい聞く話。
これがけっこう長くてダラダラ進むから、
ここは耐えどころだと思った。
隣に座っている人なんか、
いびきをかいて寝てしまうぐらい(笑)

この映画が面白くなってくるのは後半、
実際に式が始まってから。
プロフィールムービーや
新郎上司によるスピーチ、
新婦上司による乾杯の挨拶など、
お決まりのパターンからスタート。

ここが今回の騒動のすべてのきっかけ。
お願いされた人たちが「自己実現の場」と言わんばかりに、
TPOをガン無視したパフォーマンスをぶちかましたことで、
式は思わぬ方向へ。
こういうのに命を懸けちゃう人がいるのもわかるし、
かといって「それはやりすぎだろ」
っていうありえなさのバランスがよかった(笑)

◆ウェディングプランナーの神がかった手腕

致命的な状況に陥った事態を収拾するのが、
ウェディングプランナーである中越の腕の見せ所。
これがまた秀逸なんだよ。
誰も傷つけず、
何も失わず、
新郎新婦の希望をしっかり取り入れて、
まわりの人を笑顔にした彼女のマネジメントは圧巻。
実際ああいう事態になったら、
何とかするマニュアルはあるんだろうけど、
それにしてもすごい。
個人的には、コメントムービーの作成を担った
相馬(中尾明慶)の編集力に驚いたね。
自分も作ったことあるけど、
まさかああいうやり方があるとは(笑)

あと、この映画で徹底してるなって思ったのが、
中越を演じた篠原涼子の立ち位置。
個性的で目立つキャラクターかと思いきや、
逆に全然目立ってなくて。
むしろ存在感は薄い。
ウェディングプランナーとして一歩引いた立場から、
主役である新郎新婦を立てるっていう
ポジションを貫いているんだと思った。

◆終盤はファンサービスみたいなもの

ラスト30分はあんまり本編とは関係ないんだけど、
小学生が喜びそうなまさかすぎるオチ。
個人的には笑えたけど、
岩田剛典のファンはどう見るんだろう(笑)

もしここの好みが分かれるとしたら、
この映画、実際に多くの人が面白いと感じるのは、
中越の手腕が発揮される真ん中30分ぐらいかも。

◆そんなわけで

結婚式に参加していればしているほど、
この映画における式の
"あるある"と"ないない"のバランスのよさがわかると思う。
ちょっと登場人物が多すぎて、
全体的にキャラクターが薄くなってしまったのと、
前半がやや退屈だった部分は否めないけど、
内容的には楽しい映画だった。

 


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