ぶらつくらずべりい

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中城ふみ子「乳房喪失」

2009-12-01 05:54:07 | クンストカンマー(美術収集室)
冬の皺よせゐる海よ今少し生きて己れの無惨を見むか



冬の海に寄せる波を皺と表現し自らの無惨な姿を重ね合わせる。そうすることで、今少し生きる勇気をもらう。
結句で「見む」とあるのはとても興味深い。中城ふみ子は自らを見ているのだ。
人はなかなか自分を客観視するのは難しい。それを可能にするのはある種の才能と表現に対する情熱だろう。