ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

ひとさらい 笹井宏之

2010-04-06 04:21:58 | クンストカンマー(美術収集室)
拾ったら手紙のようで開いたらあなたのようでもう見れません

偶然落ちていた手紙を拾ったのだろうか。それとも、恋人がわざと置いていった手紙だろうか。手紙というものは、文字で気持ちや近況を伝える手段である。ある意味で存在そのものだ。その存在に不用意に対峙することになった戸惑いがストレートに表現される。何故、戸惑うのか。それは蔑ろには出来ない大切な人だからだろう。