ぶらつくらずべりい

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ひとさらい 笹井宏之

2010-04-28 04:58:15 | クンストカンマー(美術収集室)
あまえびの手をむしるとき左胸ふかくでダムの決壊がある

海老と手は「ひとさらい」に頻出する言葉である。手を毟る、考えるとかなり残酷な行為である。食うために人はなんでもするということを普段、忘れて生活している。しかし、ほんの少し想像力を働かせるだけで相手の立場に立てるのではないか。そんなことを感じた。