ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

ひとさらい 笹井宏之

2010-04-15 05:52:26 | クンストカンマー(美術収集室)
一生に一度ひらくという窓のむこう あなたは靴をそろえる

靴を揃えるのは外に行く人に対する心くばりだろう。つまり、私が出てくるのを待っているのだ。しかし、まだ窓は開いていない。窓はいつ開くのか。窓が開けばあなたが待っている。その高揚感がとても爽やかである。この歌は相聞だと思う。