ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

ひとさらい 笹井宏之

2010-04-07 05:49:50 | クンストカンマー(美術収集室)
雨ひかり雨ふることもふっていることも忘れてあなたはねむる
音が少し聞こえたほうが静かだと感じる。最初のうちは聞こえているがそのうち忘れる。確かに存在しているものを忘れること。忘れられる雨の側に立って作者は詠んだのだと思う。作者は歌集を通して常に弱者の側に立っている。