ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

サイレントピアノ 斎藤典子

2010-06-03 04:51:59 | クンストカンマー(美術収集室)
バタフライのかたちの美(は)しき少年を海に放ちて帰らむ春に

海は未来の象徴だと思う。この少年はバタフライのままどこか遠い所に行ってしまうのだろう。それは少し寂しい。けれど、春なのである。春はそういう季節なのだ。バタフライの躍動感と美しさ、少年と海、春。輝く言葉達が作者の心象を表現する。