魂の重さを量るように見る君の視線がもっとも重い
歯ブラシの使ひ古しを捨つるごと春のひと日は過ぎてゆきけり
使い古しの歯ブラシを捨てるのはどこか思い切りがいる。そんな風に一日一日春は自らの気配を捨てて夏になっていく。ただ作者は少しあわれを感じていないだろうか。まるで捨てられた歯ブラシのように、どんな一日も終わってしまうことに。
使い古しの歯ブラシを捨てるのはどこか思い切りがいる。そんな風に一日一日春は自らの気配を捨てて夏になっていく。ただ作者は少しあわれを感じていないだろうか。まるで捨てられた歯ブラシのように、どんな一日も終わってしまうことに。