ぶらつくらずべりい

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短歌人7月号「会員1」川井怜子

2011-07-10 05:53:41 | 平成23年短歌人誌より
肉垂れし半裸の男はピカソなりその生涯が作品ならむ

私は短歌や絵画、音楽に携わる人にプライバシーはないと考える。その生涯(私生活)の選択一つ一つが作品と深く結び付くからだ。「半裸」と「ピカソ」と言えば塚本邦雄の一首。


雉食へばましてしのばゆ再た娶りあかあかと冬も半裸のピカソ
「緑色研究」

この一首も、ピカソの何度も娶った(愛人も含めると多数)人生を雉を食う行為から連想している。底にあるのは生命力だろう。