阪森郁代「ボーラといふ北風」鬼門 2012-05-12 06:16:43 | クンストカンマー(美術収集室)短歌 〈奥〉と呼ぶ部屋に通され赤き実のさねかづらそればかり目につく 「赤き実のさねかづら」の向こうに〈奥〉と呼ぶ部屋以外を見る。意識はこの〈奥〉に集中すべきだと分かっているが赤き実が目につく。〈奥〉という閉塞感のある言葉が 効果的 だ。
短歌人5月号「春日通信」高田流子、初夏のプロムナード 2012-05-12 06:15:01 | 短歌人誌より 木の下に一足の靴、持ち主は木の上にあり枇杷の木ゆれる 木の下に一足の靴。物語の始まりとしてもいいくらいの謎だ。持ち主は木の上。少年なのか。もしかしたら少年の姿を借りた妖精かも知れない。何故なら枇杷の木だからだ。枇杷の枝は細く鬱蒼としている。