さてさて、これが廻立殿(かいりゅうでん)。
儀式の際、天皇、そして皇后が最初に入る建物です。
神社仏閣のイメージで言えば、これが奥の院・本堂みたいな位置づけなのですが。
両陛下はここで身を清め、祭服に着替えます。
服装は、
天皇:御祭服
皇后:白色帛御五衣・同御唐衣・同御裳
皇嗣及び親王:束帯(帯剣)・小忌衣
皇嗣妃,親王妃,内親王及び女王:五衣・唐衣・裳・小忌衣
参列の諸員
男子: モーニングコート,紋付羽織袴
女子: ロングドレス(ローブモンタント),デイドレス,
白襟紋付
外套着用可 となっております。
ここから陛下が出入りされたのでしょう。
平成に比べ、茅葺は板張りの屋根に変わりました。
とは言え、令和の時代、電力なしには何も出来ない。
がしかし、こんなにデカい配電盤、もうちょっと隠せない?
この場所、行ったことがある人にはわかるでしょう!
このまま振り返れば天守台です。
首を振れば桃華楽堂。
紅葉の頃ですね。
廻立殿の裏手。このように造られているのは、ここから陛下が上がられたところ?
あっ、そうそう、前の写真を再掲載、左は悠紀殿(ゆきでん)。
ここには天皇が入ります。
その、わきにちょこんとあるのが帳殿(ちょうでん)。
これは皇后の専用の建物です。
帳殿はかなり奥まっていて、意識しなければ目に留まりません。
●昨年、大嘗宮の儀
11月14日
悠紀殿供饌の儀(きょうせん)
天皇が廻立殿にお入りになる。
皇后が廻立殿にお入りになる。
天皇が本殿にお進みになる。
午後6時30分,天皇が外陣の御座にお着きになる。
皇后が本殿南庭の帳殿にお進みになる。
殿外の小忌の幄舎に皇嗣妃,親王妃,内親王及び女王が着床される。
主基殿供饌の儀
悠紀殿供饌の儀に倣う(11月15日午前0時30分天皇主基殿外陣御着)。
この手順(かなり省略ですが)で進みます。
悠紀殿は、悠紀地方の産物を供えた神事の建物。
主基殿は、主基地方の産物を供えた神事の建物。
悠紀地方は、近年では、北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡の都道県。
主基地方は、近年では、富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の府県です。
私、今まで生きてきて、自分が悠紀地方に住んでいたとは知りませんでしたよ~
悠紀(ゆき)は、「斎(ゆ)酒(き)」、つまり、神聖な酒、の意味があり、主基(すき)は、すく(次)の意味があり、第二地方みたいな意味です。
さて、今回の旅も北桔橋門から東御苑を退出致します。
では。