今月の満月は、3月27日の18時27分です。
(東京の)月の出は17時58分ですから、昇り初めて、見えた瞬間には満月なのですよ!
●今日のお勧め本
『桜のいのち庭のこころ』筑摩書房~ちくま文庫
~お話しは佐野藤右衛門さん、聞き書きは塩野米松さんです。
ここに書いてあります、佐野さんは、京都御室の植木屋さんです。代々引き継いだ彼は16代目です。
『今年咲く花の発芽は、前年の盆ごろにはできているんです。花が咲くのは、桜の一年間の最後の仕事なんですわ。そして、花を散らして初めて芽が出て一年間の営みが始まるんです。』
~そうなんですね!!桜の花が散るのは、ちっとも惜しい事ではないのです。
『前の年の夏の気候の影響は大きいです。…夏が二年間続いて暑かった年は、桜も自分でバランスをとっていかないかんから早めに葉を落としたりしますわね。』
~昨夏ってどうだったかな?皆さん覚えてますか?私は、喉元すぎて忘れました…
『北のほうへいくとまた変わりますけど、京都あたりだと、だいたい満月に向かって咲いていきますわね。平成七年は、四月の一日が十五夜でしたな。そこを目指して、ぐうーっと咲いて、それで一気に春になりました。』
~今年も、満月に向かって一気に春になりましたね!!
『気象条件が異変とか異常とかいうのは、人間がそのときどきに自分の勝手なことを言うているだけやと思いますな。天候を決めているのは、そのときそのときの日と月と雲の流れですわ。』
『今は人間が日本の自然を無茶苦茶にしているから、桜も減りつつあります。…まず鳥がおって…昆虫類がおって…地面の虫、微生物、そのほかもろもろのもの、これらみんなが作用して成り立っておるわけです。それを今は人間が虫を追い払わずに、殺すんですわ。』
…環境的にはドンドン追い込んでいってるのに、今の季節、桜の花だけは咲いてほしい!とは、あまりに身勝手なのですね。
『木は四方に枝を張った先のところの、ちょうど真下まで根が張っているんです。だいたいそこから栄養分を吸うんですわ。真ん中の幹に近い太い根は木を支えるために肥っていくんです。この太い根から養分はとっていないんです。先のほうから、先のほうからとっている。それで、根が伸びていくのに応じて、枝葉も伸びていって、それがだんだん重たくなってくると、根がまた肥っていくんですわな。大地に根を張るというのは、そういうことなんです。
それを勘違いして、根本に栄養分をやるから、木が根を伸ばさんわけですわ。必要がないから、すぐそばから栄養が吸えるもんやから。栄養があるもんやから頭ばかり伸びるんですわ。』
『…お寺の本堂の周辺部には、必ず大きな銀杏があったもんです。銀杏というのは火止めをするんです。あの木は火が来ると水を吹くというんですわ。』
…今日、紹介した内容は、ごく一部ですから、本屋さんで筑摩書房~ちくま文庫さんのコーナーを見つけたらさがしてみたらいかがでしょう?
注:佐野さんの言う『桜』は、ソメイヨシノを除いた日本古来の品種の話です。京都の八坂神社のとなり、円山公園の真ん中にある、もっとも認知度が高い『祇園枝垂桜』は、佐野さんの先代が苗木から育てて植えた名木です。
●実は、ふくやぎが佐野さんを知ったのは1990年、この雑誌でした。
『桜守』と呼ばれる佐野さんのお話では、桜が弱る原因は無関心と過保護だとか。
開花時だけ騒ぎ、後の三百数十日は放置し、手入れをしない。
過保護なら、手入れをするとなれば必要以上にしてしまう。例えば「しだれ桜」は、若木のうちから支柱を付けると、自立が出来ないダメ桜になるとか。大枝になってからで良いそうです。桜の手入れは《花の無い時期にちょっとだけ気にする》のが極意だそうです。
佐野さんの話では『桜が最も美しいのは夜明け時』…朝日が、露に光る一瞬です。
京都で十六代続く植木屋の親方の話です。
夜が開けた瞬間です。京都まで見に行きたくなりませんか?
●コンデジで撮った京都大覚寺の桜です。以前、このブログにアップしたものですが。。
計画だけは毎年立てているふくやぎですが。。
んでは。。
あっ! 佐野さんの植藤造園のサイトです ⇒ 植藤造園
(東京の)月の出は17時58分ですから、昇り初めて、見えた瞬間には満月なのですよ!
●今日のお勧め本
『桜のいのち庭のこころ』筑摩書房~ちくま文庫
~お話しは佐野藤右衛門さん、聞き書きは塩野米松さんです。
ここに書いてあります、佐野さんは、京都御室の植木屋さんです。代々引き継いだ彼は16代目です。
『今年咲く花の発芽は、前年の盆ごろにはできているんです。花が咲くのは、桜の一年間の最後の仕事なんですわ。そして、花を散らして初めて芽が出て一年間の営みが始まるんです。』
~そうなんですね!!桜の花が散るのは、ちっとも惜しい事ではないのです。
『前の年の夏の気候の影響は大きいです。…夏が二年間続いて暑かった年は、桜も自分でバランスをとっていかないかんから早めに葉を落としたりしますわね。』
~昨夏ってどうだったかな?皆さん覚えてますか?私は、喉元すぎて忘れました…
『北のほうへいくとまた変わりますけど、京都あたりだと、だいたい満月に向かって咲いていきますわね。平成七年は、四月の一日が十五夜でしたな。そこを目指して、ぐうーっと咲いて、それで一気に春になりました。』
~今年も、満月に向かって一気に春になりましたね!!
『気象条件が異変とか異常とかいうのは、人間がそのときどきに自分の勝手なことを言うているだけやと思いますな。天候を決めているのは、そのときそのときの日と月と雲の流れですわ。』
『今は人間が日本の自然を無茶苦茶にしているから、桜も減りつつあります。…まず鳥がおって…昆虫類がおって…地面の虫、微生物、そのほかもろもろのもの、これらみんなが作用して成り立っておるわけです。それを今は人間が虫を追い払わずに、殺すんですわ。』
…環境的にはドンドン追い込んでいってるのに、今の季節、桜の花だけは咲いてほしい!とは、あまりに身勝手なのですね。
『木は四方に枝を張った先のところの、ちょうど真下まで根が張っているんです。だいたいそこから栄養分を吸うんですわ。真ん中の幹に近い太い根は木を支えるために肥っていくんです。この太い根から養分はとっていないんです。先のほうから、先のほうからとっている。それで、根が伸びていくのに応じて、枝葉も伸びていって、それがだんだん重たくなってくると、根がまた肥っていくんですわな。大地に根を張るというのは、そういうことなんです。
それを勘違いして、根本に栄養分をやるから、木が根を伸ばさんわけですわ。必要がないから、すぐそばから栄養が吸えるもんやから。栄養があるもんやから頭ばかり伸びるんですわ。』
『…お寺の本堂の周辺部には、必ず大きな銀杏があったもんです。銀杏というのは火止めをするんです。あの木は火が来ると水を吹くというんですわ。』
…今日、紹介した内容は、ごく一部ですから、本屋さんで筑摩書房~ちくま文庫さんのコーナーを見つけたらさがしてみたらいかがでしょう?
注:佐野さんの言う『桜』は、ソメイヨシノを除いた日本古来の品種の話です。京都の八坂神社のとなり、円山公園の真ん中にある、もっとも認知度が高い『祇園枝垂桜』は、佐野さんの先代が苗木から育てて植えた名木です。
●実は、ふくやぎが佐野さんを知ったのは1990年、この雑誌でした。
『桜守』と呼ばれる佐野さんのお話では、桜が弱る原因は無関心と過保護だとか。
開花時だけ騒ぎ、後の三百数十日は放置し、手入れをしない。
過保護なら、手入れをするとなれば必要以上にしてしまう。例えば「しだれ桜」は、若木のうちから支柱を付けると、自立が出来ないダメ桜になるとか。大枝になってからで良いそうです。桜の手入れは《花の無い時期にちょっとだけ気にする》のが極意だそうです。
佐野さんの話では『桜が最も美しいのは夜明け時』…朝日が、露に光る一瞬です。
京都で十六代続く植木屋の親方の話です。
夜が開けた瞬間です。京都まで見に行きたくなりませんか?
●コンデジで撮った京都大覚寺の桜です。以前、このブログにアップしたものですが。。
計画だけは毎年立てているふくやぎですが。。
んでは。。
あっ! 佐野さんの植藤造園のサイトです ⇒ 植藤造園