●先般から話している東京訪問の朝、地元の駅に着いて改札口へ向かうと、若い女性が白杖をつきながら歩いてきました。
見ていると点字ブロックが終わったところで立ち往生していたので、行き先をたずねると(みどりの)窓口に行きたいとのこと、杖頼りでは無理だと思いまして案内することにしました。
切符販売機と窓口は点字ブロックでつながっていない、入り口には電動ドアがあるけど『ここを押して下さい』と書かれたちいさなスイッチに触れなければ開かない。
窓口の前には、順番列を作る誘導のテープが迷路の如く張り巡らしてある。
私も利用したことがありますから困難さはすぐわかったからです。
(一瞬ためらったです。以前やはりこの駅で、白杖をついた人がかなり焦った様子で右往左往していた、乗換時間が無いのだなと思い声をかけたら違った!トイレに行きたいとのこと、おっちゃんだったので気軽に案内しましたが今回は若い女性!女子トイレ前に引き継ぎ頼める女性が居なかったらドウスル?って?)
ま、結局は現行犯逮捕覚悟で案内する行き先ではなかったけど、同性の人が声をかけた方が良い場合もあるですね。
●で、悩みと後悔はこれからです。
順番行列の迷路を通る時、ためらいがあって(ふくやぎの)腕をつかんで下さい、って言えなかった…やはり相手が女の子だったからだね…
結果、案内はしたものの『すいか割りの誘導』になりました。少し左、真っ直ぐです、ユックリと…そこです!…とかですね。
杖で探りながらで焦ったでしょうね、大騒ぎにもなって申し訳なかったです。
●女性からすればどうでしょう…知らない男から腕を~と言われたら怖いかな…変な事件も多いし…
でもやはり言った方が…
どうすれば良かったか、未だに、あの時の状況に後悔しています。
皆さんどう思いますか?
(腕をつかんでもらうとなると、歩くバランスをとるために誘導者にかなり体を寄せることになります)
●そのモヤモヤ感が引き寄せたのか、その後は『女難』の日となってしまったみたいです。
◆女難その1。
江戸城北桔橋門外で、アジア系の女性から英語で質問される。
合掌しながら
『temple (どこ?)』…って、
でも皇居にお寺は無いぞ!目の前は北の丸公園だし…
柏手(かしわで)でも、
『shrine』でもないけど
『yasukuni』かと聞けば
『temple』の一点張り。
結局はかみあわなかったのでアレはparkだと言い聞かせて別れましたが、そもそも彼女は、北桔橋門警備のポリスマン2人の前を素通りして私に聞いてきたのでした。
◆女難その2。
その北桔橋門内すぐには江戸城天守台の石垣が残っており、その前で若いカップルのうちの女性から英語で天守台バックのphotographingを頼まれました。
感じから見れば韓国人かな?彼氏の方はマッタクしゃべりませんでした。今時っぽいタブレット端末を渡され、(ふくやぎは光学ファインダーとミラーボックスがなけりゃぁ~と思いつつ)構えてみると、件(くだん)のカップルはなんと木陰に立っていました。
後ろの天守台は陽光の中、一目でこりゃあダメだと分かり、女性にshadeと言えば良いのになんとblindと言ってしまったふくやぎです。
(身振りが通じて移動してもらえましたが)
◆女難その3。
帰りの特急電車内で、先に座った私の横に、またまた若い女性が相席で座りました。
彼女、小腹の空いた私をからかうように菓子を食べ、終わるとそれから爆睡モードに入りましたのです!
かなりのミニスカートも気にせずに!
そう、私の下車駅がせまってきて気が気でないのに爆睡している…
とうとう到着近しのアナウンスがあり、減速を始めた列車、それでも頭を垂れたままぐっすり眠る女の子。我慢出来ずに声をかけるとびっくりして飛び上がって席を立ってくれました。
悪かったけど仕方ないなと、乗降口に向かうと、なんと、さっきの女の子がついて来る…
オイオイ、ここで降りるんかい!
あの葛藤の30分間は何だったんだい!!
というお話しでした。
疲れた。
この写真は、後で、飲み会の時に撮ったもの。
白杖の女の子は、緑の矢印で進んできて、赤のラインで立ち往生、希望の窓口は赤い矢印方向でした。
●と、これを、私のメールマガジンで話したところ、読者の、白杖の麗人たまころさんから返信をいただきました。
たまころさんは、ドコモのらくらくホンの音声読み上げ機能でメルマガを聞いて下さっているそうでして、このメルマガ、携帯を迷わす言葉は避けなければならないと思いました。
でもなんと、乾燥を、いぬいみさお、と読み上げるそうで、びっくりです!
私から見れば、若い女性である彼女のメールは以下の内容です。
↓
---
あたくしの場合老若男女問わずスキンシップが大好きです
(*´∇`*)
視覚で相手を感じることができない分
触覚で相手を感じることがとても嬉しいです
---
そうなのですよね。
わかりました!
●さらに、翠晴さんもから返信をいただきましたので以下に紹介致します。
↓
---
今回、細かな誘導を行う際に体を持って貰うのに躊躇されたとのことでしたが、まず、相手の方にこれから細かな誘導になることと自分は異性であるが触れて貰うことに抵抗が無いかを柔らかく確認されたら良かったのかなと、感じました。
また、触れて貰う場所も腕ではなく、肩(ただし、身長差を考慮に入れなければなりませんが)であれば腕よりは抵抗が抑えられたかと思います。また、体の距離が密接になることに躊躇われたみたいですが、もし、身体的介助を行おうとすれば、安全の為にもお互いの距離は近いほど安全になります。性別・年齢などで逡巡されたようですが、やはり、相手の方に丁寧に確認なされていればスムーズに誘導ができたかと思います。
私は福祉を生業としていますが、その際に大事にしているのがコミュニケーションです。手段は様々なものがありますが、一番大事なのが自分の憶測で相手の気持ちをはかるのではなく、キチンと確認をとることだと思っています。
なにより、今回は初対面の方がお相手なのですから、どのような方法が良いのか解らないのが普通です。臆することなく、自分がわからないことを必要な範囲内で伝え、相手の方がなるべく落ち着いて誘導できることを意識されてみたらより良い結果となっていたかもしれません。
以上、マガを拝読して感じたことを述べさせて頂きました。私の感じたことが百パーセント正しいことではありません。しかし、ふくやぎさんの何かの参考になれば幸いです。
---
以上。
その他にもたくさんの方から返信をいただきました。誠にありがとうございました!
●相手の方は目で確認出来ない分、こちらが状況を言葉で伝えて、それから正しい誘導をすれば、なんの不安もなかったのです。
反省しきりです。
次回はがんばります。
前回のトイレ男性の経験をいかして、点字ブロック上を歩いている時は見守り、迷った様子なら正面からゆっくり話しかけるところまでは出来たのですが。
(実は、その男性が、いきなり私の二の腕にガッチリつかまってきたので、そういったものだと思い込んでいました)
●もちろん様々なケースが考えられるでしょう。
以前、盲導犬ユーザーさんが列車に乗ったときに遭遇しましたが、レトリーバーって結構に大きいでしょう?
それが座席の足元に前進で入り、伏せていたのですが、出る時に、後ずさりでハーネスが引っかかってしまいました。
その時、乗務員への連絡など迅速かつ適切にお手伝い出来てたいら、と今でも思いかえしますよ。
↑ これは、関係ないですが、以前にアップしました休憩中の盲導犬です。。
●さて、話を戻しますが、白杖の女性の目的は何だったのか聞いて見ればよかったです。
ただの一過性の外出だったら、狭くても案内さえあれば通れる最短距離を行く。
通勤など、定期的外出の練習ならば、多少回り道でも、ポイントを説明しながら、独力での到達を目指す安全コースへと。
●私は、困った方を一時的に案内して、多少の失敗は有ったけど、善いことをした、良かったで終わりますが、彼女は駅の中心部にたった一人で来たのです。
それは相当な決心と努力が必要だったのでしょうね。
私ごときの不手際で、もう外出はコリゴリだとなったら本当に申し訳ないですよ。
●点字ブロックは、正式には視覚障害者誘導用ブロックと言います。
線が入っているのが誘導ブロック(線状ブロック)。
点がたくさんあるのが警告ブロック(点状ブロック)です。
日本で考えだされて、今や世界中に広まっているそうですよ!
誘導を説明する数多くの公的サイトには、案内する人の肘の辺りを持ってもらうとスムーズに歩けるとあります。
(身長差の大きい時などは肩、あるいは手つなぎで臨機応変が求められます)
次回はがんばります。
見ていると点字ブロックが終わったところで立ち往生していたので、行き先をたずねると(みどりの)窓口に行きたいとのこと、杖頼りでは無理だと思いまして案内することにしました。
切符販売機と窓口は点字ブロックでつながっていない、入り口には電動ドアがあるけど『ここを押して下さい』と書かれたちいさなスイッチに触れなければ開かない。
窓口の前には、順番列を作る誘導のテープが迷路の如く張り巡らしてある。
私も利用したことがありますから困難さはすぐわかったからです。
(一瞬ためらったです。以前やはりこの駅で、白杖をついた人がかなり焦った様子で右往左往していた、乗換時間が無いのだなと思い声をかけたら違った!トイレに行きたいとのこと、おっちゃんだったので気軽に案内しましたが今回は若い女性!女子トイレ前に引き継ぎ頼める女性が居なかったらドウスル?って?)
ま、結局は現行犯逮捕覚悟で案内する行き先ではなかったけど、同性の人が声をかけた方が良い場合もあるですね。
●で、悩みと後悔はこれからです。
順番行列の迷路を通る時、ためらいがあって(ふくやぎの)腕をつかんで下さい、って言えなかった…やはり相手が女の子だったからだね…
結果、案内はしたものの『すいか割りの誘導』になりました。少し左、真っ直ぐです、ユックリと…そこです!…とかですね。
杖で探りながらで焦ったでしょうね、大騒ぎにもなって申し訳なかったです。
●女性からすればどうでしょう…知らない男から腕を~と言われたら怖いかな…変な事件も多いし…
でもやはり言った方が…
どうすれば良かったか、未だに、あの時の状況に後悔しています。
皆さんどう思いますか?
(腕をつかんでもらうとなると、歩くバランスをとるために誘導者にかなり体を寄せることになります)
●そのモヤモヤ感が引き寄せたのか、その後は『女難』の日となってしまったみたいです。
◆女難その1。
江戸城北桔橋門外で、アジア系の女性から英語で質問される。
合掌しながら
『temple (どこ?)』…って、
でも皇居にお寺は無いぞ!目の前は北の丸公園だし…
柏手(かしわで)でも、
『shrine』でもないけど
『yasukuni』かと聞けば
『temple』の一点張り。
結局はかみあわなかったのでアレはparkだと言い聞かせて別れましたが、そもそも彼女は、北桔橋門警備のポリスマン2人の前を素通りして私に聞いてきたのでした。
◆女難その2。
その北桔橋門内すぐには江戸城天守台の石垣が残っており、その前で若いカップルのうちの女性から英語で天守台バックのphotographingを頼まれました。
感じから見れば韓国人かな?彼氏の方はマッタクしゃべりませんでした。今時っぽいタブレット端末を渡され、(ふくやぎは光学ファインダーとミラーボックスがなけりゃぁ~と思いつつ)構えてみると、件(くだん)のカップルはなんと木陰に立っていました。
後ろの天守台は陽光の中、一目でこりゃあダメだと分かり、女性にshadeと言えば良いのになんとblindと言ってしまったふくやぎです。
(身振りが通じて移動してもらえましたが)
◆女難その3。
帰りの特急電車内で、先に座った私の横に、またまた若い女性が相席で座りました。
彼女、小腹の空いた私をからかうように菓子を食べ、終わるとそれから爆睡モードに入りましたのです!
かなりのミニスカートも気にせずに!
そう、私の下車駅がせまってきて気が気でないのに爆睡している…
とうとう到着近しのアナウンスがあり、減速を始めた列車、それでも頭を垂れたままぐっすり眠る女の子。我慢出来ずに声をかけるとびっくりして飛び上がって席を立ってくれました。
悪かったけど仕方ないなと、乗降口に向かうと、なんと、さっきの女の子がついて来る…
オイオイ、ここで降りるんかい!
あの葛藤の30分間は何だったんだい!!
というお話しでした。
疲れた。
この写真は、後で、飲み会の時に撮ったもの。
白杖の女の子は、緑の矢印で進んできて、赤のラインで立ち往生、希望の窓口は赤い矢印方向でした。
●と、これを、私のメールマガジンで話したところ、読者の、白杖の麗人たまころさんから返信をいただきました。
たまころさんは、ドコモのらくらくホンの音声読み上げ機能でメルマガを聞いて下さっているそうでして、このメルマガ、携帯を迷わす言葉は避けなければならないと思いました。
でもなんと、乾燥を、いぬいみさお、と読み上げるそうで、びっくりです!
私から見れば、若い女性である彼女のメールは以下の内容です。
↓
---
あたくしの場合老若男女問わずスキンシップが大好きです
(*´∇`*)
視覚で相手を感じることができない分
触覚で相手を感じることがとても嬉しいです
---
そうなのですよね。
わかりました!
●さらに、翠晴さんもから返信をいただきましたので以下に紹介致します。
↓
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今回、細かな誘導を行う際に体を持って貰うのに躊躇されたとのことでしたが、まず、相手の方にこれから細かな誘導になることと自分は異性であるが触れて貰うことに抵抗が無いかを柔らかく確認されたら良かったのかなと、感じました。
また、触れて貰う場所も腕ではなく、肩(ただし、身長差を考慮に入れなければなりませんが)であれば腕よりは抵抗が抑えられたかと思います。また、体の距離が密接になることに躊躇われたみたいですが、もし、身体的介助を行おうとすれば、安全の為にもお互いの距離は近いほど安全になります。性別・年齢などで逡巡されたようですが、やはり、相手の方に丁寧に確認なされていればスムーズに誘導ができたかと思います。
私は福祉を生業としていますが、その際に大事にしているのがコミュニケーションです。手段は様々なものがありますが、一番大事なのが自分の憶測で相手の気持ちをはかるのではなく、キチンと確認をとることだと思っています。
なにより、今回は初対面の方がお相手なのですから、どのような方法が良いのか解らないのが普通です。臆することなく、自分がわからないことを必要な範囲内で伝え、相手の方がなるべく落ち着いて誘導できることを意識されてみたらより良い結果となっていたかもしれません。
以上、マガを拝読して感じたことを述べさせて頂きました。私の感じたことが百パーセント正しいことではありません。しかし、ふくやぎさんの何かの参考になれば幸いです。
---
以上。
その他にもたくさんの方から返信をいただきました。誠にありがとうございました!
●相手の方は目で確認出来ない分、こちらが状況を言葉で伝えて、それから正しい誘導をすれば、なんの不安もなかったのです。
反省しきりです。
次回はがんばります。
前回のトイレ男性の経験をいかして、点字ブロック上を歩いている時は見守り、迷った様子なら正面からゆっくり話しかけるところまでは出来たのですが。
(実は、その男性が、いきなり私の二の腕にガッチリつかまってきたので、そういったものだと思い込んでいました)
●もちろん様々なケースが考えられるでしょう。
以前、盲導犬ユーザーさんが列車に乗ったときに遭遇しましたが、レトリーバーって結構に大きいでしょう?
それが座席の足元に前進で入り、伏せていたのですが、出る時に、後ずさりでハーネスが引っかかってしまいました。
その時、乗務員への連絡など迅速かつ適切にお手伝い出来てたいら、と今でも思いかえしますよ。
↑ これは、関係ないですが、以前にアップしました休憩中の盲導犬です。。
●さて、話を戻しますが、白杖の女性の目的は何だったのか聞いて見ればよかったです。
ただの一過性の外出だったら、狭くても案内さえあれば通れる最短距離を行く。
通勤など、定期的外出の練習ならば、多少回り道でも、ポイントを説明しながら、独力での到達を目指す安全コースへと。
●私は、困った方を一時的に案内して、多少の失敗は有ったけど、善いことをした、良かったで終わりますが、彼女は駅の中心部にたった一人で来たのです。
それは相当な決心と努力が必要だったのでしょうね。
私ごときの不手際で、もう外出はコリゴリだとなったら本当に申し訳ないですよ。
●点字ブロックは、正式には視覚障害者誘導用ブロックと言います。
線が入っているのが誘導ブロック(線状ブロック)。
点がたくさんあるのが警告ブロック(点状ブロック)です。
日本で考えだされて、今や世界中に広まっているそうですよ!
誘導を説明する数多くの公的サイトには、案内する人の肘の辺りを持ってもらうとスムーズに歩けるとあります。
(身長差の大きい時などは肩、あるいは手つなぎで臨機応変が求められます)
次回はがんばります。