ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き、琉球諸島を巡る基地・戦争への道を問いかけ、自然を語る。●無断転載、お断り。
 

今度は「KAWASAKIしんゆり映画祭」でこれだ

2019年10月29日 | 文化の目
 当ブログは「沖縄便り」であって、沖縄以外のことにふれたくないのだが、そうもいかないことがある。まして新百合ヶ丘は私が知らない町ではないだけに。
 8月から10月にかけて愛知トリエンナーレの「表現の不自由展・その後」がやり玉にあげられていた。表現・芸術を巡る展覧会の一貫だが、要は歴史認識を改ざんする勢力による圧力だ。川崎市百合ヶ丘で行われている(~11月4日)「KAWASAKIしんゆり映画祭」は川崎市とタイアップした企画らしい。多くの映画の上映がされるようだが、話題になっていた「主戦場」の上映を巡って、また抗議の声が寄せられ、主催者が上映中止にしたようだ。
 「主戦場」は軍隊慰安婦についての様々な意見を採り上げ、何がどうなっているかを鮮やかに整理しているらしい(私は見ていない)。この中に歴史修正主義の論客も出ており、持論を述べているのだが、奴らに利用されたとミキ・デザキ監督を提訴している。契約時の話と違うと言うことらしい。
 川崎市は訴状に載っている物を遺憾としたようだ。「主戦場」は様々な映画評論に寄れば、軍隊慰安婦を否とする側、なかったとする側の両方の主張をダイレクトに取り上げ、整理して、問題提起している。多くの人が見るべき映画だ。私自身どこかで見たいと思っている映画の一作だ。
 こういう形で表現が公の施設から排除されてきたし、排除されていくのか。公という物がどれだけいい加減な物だか分かりやすいが、特に歴史的な事実か否かを問う作業を公がさけてはならないはずだ。この場合で言えば、川崎市が歴史歪曲に加担し、表現の自由を押しのけたことになる。
 川崎市と言えば、ヘイトに対して、規制をかける条例を通した自治体のはずだ。それがこの弱腰で如何するのか。行政の一貫性にも欠ける。
 沖縄でもこれまでに歴史を歪曲する事例は頻発しており、他人事ではない。一度の忖度が、日和見が事実を押し流すことになってはならない。
 話を川崎に戻すが、上映作品を出していた若松プロが抗議し、2作品の上映を取り下げた。表現者たちの連帯の声が重要だ。若松プロの抗議声明を付す。




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