私は、2022年8月19日のブログで米国空軍がCV-22を当面飛行中止とする旨書いた。その末尾で、陸自はどうするのかとも触れておいた。本日の沖縄タイムスが伝えるところでは、8月9日以降飛行計画がないらしい。事実上の飛行停止中と言うことだ。防衛省関係者は「米軍の措置を受けて、陸自でも機体の再点検をすることは当然だ」としている。
米国海兵隊は飛行を止めていない。パイロットへの習熟訓練を行い、大丈夫だとしているからだ。「ほんとうか?」との大きな疑問符がつく。防衛省も米国海兵隊に異議を挟んでない。ところが陸自は当面中止し、機体点検や米側に事実関係の確認を求めている。
木更津市のHPを私が調べた。8月19日の「米空軍CV-22オスプレイの報道に関する自衛隊の対応について」が出されている。「北関東防衛局ー現在、米側に引き続き確認中であり、かつ、自衛隊においては、陸自オスプレイの追加的な機体点検を行うことにしています。/今後の自衛隊の飛行については、自衛隊における機体点検および詳細な情報の確認結果を踏まえ、飛行の安全に万全を期した上で、実施することにしています。」
これに対して、渡辺芳邦木更津市長は、同文で「北関東防衛局からは、米側からの詳細な情報の確認と機体の安全を確認した上で、飛行を行う旨の報告を受けておりますので、(中略:上記北関東防衛局と同じ)市民の皆様にお知らせして参ります。
そりゃそうだろう。裏返していえば、木更津市は防衛省の言うことを「承知する」以外にないだろう。防衛省も米軍様々であり、私たちがこうした怪しい関係を問い直すことが、急務なのだ。
陸自の弱点は、陸自オスプレイのパイロットは米国仕込みだと言うことだ。事故率の高い海兵隊から教わったのか、慎重な空軍から教わったのか定かでないが、2021年4月から陸自としてのパイロットの訓練が始まって1年が経ったところだ。大手を振って「安全」だといえないのかもしれない。佐賀空港への移管の準備もあり、まだまだ陸自水陸機動団の琉球諸島などへの輸送までの道のりは遠い(?)。
私たちにとって、「台湾有事」=「沖縄有事」=「日本有事」=「アジア有事」を引き起こす態勢をつくらせないことが最も重要だ。海兵隊のMV-22の飛行も差し止め点検すべきだろう。こうした声を大きく上げていこう。
なお、防衛省のHPに、今日現在、米国空軍オスプレイの飛行中止を受けた、陸自オスプレイの飛行中止を巡る防衛大臣の記者会見は行われていない。陸上自衛隊の広報にも本件関係の記事は出ていない(2022年8月21日現在)。