2021年2月18日(木)曇 海の見える丘を後にし、平和創造の森公園からの道に戻る。この三叉路を左に下る。山城の集落に出る。
北北東5000mの距離に航空自衛隊の第56警戒群のJ/FPS-5レーダー。ガメラレーダーとも愛称されているが、航空機や弾道ミサイル迎撃のレーダーだ。昔の戦場は、今でも臨戦態勢をとっているのだ。14:28
T字の三叉路に立つ「陸軍病院慰霊の塔」の案内板だ。ここを下るらしい。私が目指している方向であり、合わせていってみよう。14:29
下っていくとあった。陸軍病院の壕。そしてこれ「春くるとひたすら待ちし若草の 萌え立ついのち君は捧げぬ」「水くみに行きし看護婦死ににけり 患者の水筒4つ持ちしまま」
誰が詠んだのか確認しなかったが、じんとくる。ひめゆり平和祈念資料館をみてきたばかりだから、ますますだよ。晴れ間が出た。14:38
この奥が病院壕だったようだ。中は広そうだ。14:40
慰霊碑なのだろう。14:42
こういう場所を沖縄のどこにも造る事態にしたくないものだ。造らせない。何故こんな単純なことが人類の共通の課題になり得ないのだろうか。愚かすぎる。権力が巧妙すぎるのか?
やや細い道を下りていくと。
右側に鉱山があるようだ。これは既設のものだ。14:51
まっすぐに歩けばあった。畑の向こうだ。15:00
これだ。「熊野鉱山」沖縄土石工業株式会社 認可番号 「府経環資 第197号」-内閣府沖縄総合事務局 経済産業部 環境資源課の認可ー認可は2020年9月16日 登録番号は第690号。15:02
それにしても伐採がほぼ終り、今にも採掘可になる状態だな。周囲は農地。私が立っている道も農道だ。15:03
右端の道を上がる。森が壊されている。周囲の森と比べてよ。15:08
ここで行き止まり。そこにお墓がある。15:12
あーぁ。道路脇から撮っています。私有地には入っていません。15:14
もう一度戻ってきた。農地に囲まれているが、重機をどこから入れたのか? 15:21
進行方向に(東)に歩くと農道が右へ。黄色の看板はゴミ捨て禁止。15:25
いつもの道に出た。正面奥(左)が魂魄の塔。鉱山は建物の右に見える。15:27
重機を入れる道はない。おかしいな。
いつも入ったことがなかった右側へ曲がるとこれが。有川中将ら自決の碑。15:33
この奥の藪の下にガマがある。この中で亡くなったのだろう。ここで亡くなった(「自決」を強いられた)のは、民間の避難者もいたようだ。
ご覧の通り穴が開いている。ここだ。15:33
この下から右奥に地下通路が通じているらしい。採掘予定地と重なりそうな場所だ。
有川中将の慰霊碑から(30mほど)左折するとここ。重機が見え、キャタピラの跡がくっきりついている。この道は誰のもの? 15:38
やや望遠レンズで。15:40
ここから両側を見る(次の写真と)。南西を向けば正面にトイレがあり、左が魂魄の塔で、右が広島の塔など。15:42
ふりむけば、右に有川中将の碑で、左が鉱山予定区域。15:42
香川県の慰霊碑。広島の碑の手前。15:47
碑文についての批判もしたいが、ここでは割愛。要するにこの鉱山が稼働すれば、向かって右の農道(西)(農地法違反)か東のここしか通れない。ここにトラックが蠢くのか。そんな沖縄戦跡国定公園で良いのか。むろん、ガマフヤーが主張しているとおり、この斜面の地下にも避難していて、殺された人もいるだろう。遺骨はまちがいなく埋もれているはずだ。ガマフヤーの具志堅隆松さんらが、昨秋まで遺骨の採掘を進めてきていたのだ。
米須の交差点の看板(赤丸の場所)。魂魄の塔が概念図の真ん中。鉱山予定区域を敢えて言うと魂魄の塔の下。魂魄の塔から直線距離は50mほどだ。道沿いに測っても、100mもないだろう。どう考えても非常識な場所だ。16:34
地元の米須地区環境協定に反していることは明らかだ。沖縄県はこうした地元の意向も尊重すべきだ。
◎自然公園法第33条は「普通区域」の規定。
そこに「5 鉱物を採掘し、または土石を採取すること
6 土地の形状を変更すること」は県知事に届け出が必要であり、
2項に「(前略)その風景を保護するために必要な限度に於いて、当該行為を禁止し、若しくは制限し、または必要な措置を執るべき旨を命ずることができる」
ただし3項で「その届け出があった日から起算して30日以内に限り、することができる」とある。
玉城知事は如何なる判断を行うのか?!
具志堅隆松さんらは3月1日から県庁前でハンストに入る。こえは沖縄全体が問われているし、「日本」(人々)も問われているだ。沖縄戦がもたらした2重3重の「傷」を直視するのは今だろう。
地元の自民党ポスターをみよ。「最善を尽くす」とはどういうことなのか? 私は是非とも聞いてみたい。遺骨を踏みにじり、海を壊し、基地建設に邁進し、再び沖縄を戦場にする、それが最善の道なのか? 政権を獲っている彼らには、説明責任がある。笑顔のファシズムを絶対に許してはならない。16:57