ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】【訂正】宮古島でのUH-60JA墜落事故についてー伊良部島沖墜落事故➁(20230408)

2023年04月08日 | 米軍/自衛隊

2023年4月6日15時56分宮古島近海で、機影消失と報じられたUH-60JAの墜落事故について。

依然として10名の乗員・搭乗者たちの安否が不明だという。私も彼らの無事をお祈りしています。

事故原因もまだ不明。但し、機体の破損状況(部分)や、短時間だった事から考えると、エンジンとローターに問題が生じたのだろう。エンジンが止っても、ある程度の高さを飛んでいれば、オート・ローテ-ション機能が働き、ローターが逆回転し、真っ逆さまに墜落はないはずだ。

 しかしその問題と、この問題は別次元。沖縄の人々の命の営みが係っているからだ。

 このUH-60JAは第8師団の第8飛行隊の所属。第8師団とは陸上自衛隊西部方面隊を構成する師団であり、西部方面隊は、第4師団(朝鮮半島を睨む)と、この第8師団(中国と朝鮮半島を両にらみ)と、第15旅団(中国を睨む)で構成されている。

 第8師団は熊本県熊本市北熊本駐屯地に司令部がある。第8飛行隊は第8師団傘下の飛行隊。高遊原分屯地(熊本空港)にある。第8師団が宮古島まで行くことは、西部方面隊の活動(作戦)領域であり、ありうることだ。UH-60JAの航続距離は約470kmと書いたが、補助タンク2基を使うと約1300km飛ぶようだ。熊本から宮古島までとべるということだ(那覇基地に4日到着しているー琉球新報4月8日号)。

 ここで問題。何故、第8師団長以下が乗り、この時期に、宮古島等を航空偵察したのだろうか。

 第8師団長は坂本雄一氏。陸将。自衛隊の階級で、トップクラス。この3月に着任したばかりだ。着任したから視察したというのは分かる気がするが、宮古島は第15旅団傘下だ。15も8も、西部方面隊の共同作戦地域なのだ。問題はここからだ。

疑問の① 乗員・搭乗者氏名(役職)が明らかにされていないのは何故。

疑問の② 飛行ルート・消息を絶った地点が訂正されたのは何故。

疑問の①だが、明らかにしてしまうと、今度の偵察飛行の狙いがばればれになるからだろう。師団長以下、運用(作戦)部長、などが同乗していないか。飛行隊からも直接操縦していたパイロット以外に複数名いたようだ。

疑問の② 事故直後の発表では、空自宮古島分屯地(第53警戒隊)のヘリパッドを15時36分に飛び出し、北西へ池間島に行き、左折するはずが、左折直前(池間島付近)で15時56分機影消失とあった。本日の報道に拠れば(沖縄タイムス)、15時46分離陸。北上し、宮古島の北側の島尻、狩俣の沿岸上空を抜けて池間島北側を左旋回し、南西へ。伊良部島北の海域で15時56分、機影消失とある。飛行ルートも機影消失場所も異なっていた。

 飛行ルートは宮古島、池間島、伊良部島、下地島、来間島の外縁を飛ぶはずだったのだ。この第8師団幹部を乗せての偵察飛行とは、宮古島等への着上陸作戦の下見、作戦の具体化のための現地視察だろうと私は推測している。

 着上陸作戦とは島嶼奪還作戦という一度敵軍に奪われた島を自衛隊(軍隊)が取り戻すために攻め込む上陸作戦。住民を巻き込んだ軍事作戦になってしまう。この任に真っ先に当たるのが第8師団(「鎮西機動師団」ー同師団のHPから)である。「西を鎮める」のだ。その最先頭に当たるのが第42即応機動連隊だ(連隊司令部=北熊本駐屯地)。搭乗者にこの部隊幹部も乗っていると私は推定している。第42即応機動連隊の16式機動戦闘車が昨秋、与那国島に上陸したことは記憶に新しい。

 乗員・搭乗者10名の内、第8師団長と宮古島警備隊長ははっきりしているが、パイロット等乗員2名の他、飛行隊の4名、第8師団の4名とあり、詳細は混沌としている。今後の動向を追うしかない。

 度々の訂正につき、お詫び申し上げる。(ヤマヒデ)

追記:6日~7日の報道で捜索に当たっているのは、海上保安庁の巡視船、ヘリ(以上宮古島)、航空自衛隊の救難ヘリ(那覇基地)、海上自衛隊のP-3C対潜哨戒機(那覇基地)、海上自衛隊の掃海艇(ホワイトビーチ)のようだ。報道の画面から私が解析。



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