今朝の沖縄タイムスに「平和の議席守った」とある(23面)。1面に「伊波氏、大接戦制す」。これまでの沖縄全県区の選挙戦でここまで伯仲したことがあったのだろうか。経済不況(観光産業が主力)がコロナ禍で一挙に押し寄せ、沖縄経済への痛手は計り知れない。どう考えても中央政府と直結している自民党・公明党が有利となる選挙になる。
これを伊波陣営が制した意義は計り知れないと私は考えている。確かに知名度では断然伊波が有利であり、実績もある。しかし若さで経済をするりと語れば、「辺野古基地建設容認」をぶち上げても勝てると踏んでいた自公政権の思惑を跳ね返したのだ。新基地建設の是非が勝負どころとなったのだ。
ただ6月22日のスタート時点では、伊波氏もコロナで疲弊した経済の立て直しを大きく取り上げていた。私はこれではどうかと思っていた。無論経済の立て直しは必要であり、重要なことだ。ただ、それをさらっと言うだけでは、自民党の候補に対抗できない。ここに基地経済に浸食されている沖縄経済を正面からとりあげなければならない根拠がある。なぜ観光に特化しているのか、なぜ沖縄はコロナ禍が深いのかなど。
私が伊波陣営の遊説を聞いた2度目は7月4日の那覇おもろまちだった。このときの話の重点は変わっていた。新基地建設反対と沖縄を戦場にさせないをメインの主張にもってきていた。そしてラストデーの7月9日はその総仕上げとなっていた。
確かに新基地建設の工事は進捗し、止めることができていない。一方で与那国島、石垣島、宮古島ばかりかうるま市勝連にも自衛隊基地が新設(増設)されようとしている現状を沖縄戦に蹂躙された過去を振り返れば、到底容認できない。こうしたことが一連の動きだと知らせることが急務なのだ。伊波陣営はこの重大性に気づいたのだ。そして「平和でなければなりたたない暮らし」だと自覚していけば、年代を超えてもっともっとつながれるはずだ。伸びしろは経験豊富な伊波陣営(「オール沖縄」)にこそあるはずだ。
来る9月の沖縄県知事選では、このことが一層問われるだろう。
以下の写真は7月9日の那覇県庁前での打ち上げ式。
「沖縄の風」を組む高良鉄美参議院議員(右)は、負けるわけにいかない思いを込めて語っていた。18:12
道の両側に人々が集まっている。沖縄の暮らしを第一に考えようとする人々は、間違いなくいる。そこに確信をつかみたい。18:16
それは「沖縄を『ミサイル武装』ではなく、『平和のかけはし』に!」がしっかりと伝えている。18:23
こうした表現を工夫することはますます重要だ。
交通量が多い道なので、両側を撮るチャンスはかなり制限されてしまう。18:27
玉城デニー知事が新型コロナにかかり、公務も休んでいたが、この日やっと復活し登壇した。18:30
若者の支持の拡大も今後の課題だ。
疲れをおさえ、熱く語る伊波洋一さん。お連れ合いも熱がこもっていた(知事の左)。18:37
演説を終え、支持者らに挨拶。18:45
18:47 こうしたひとつひとつが勝機を広げた一歩となったであろう。
闘いはこれからだ。頑張りましょう。