【 保護犬:ハッチ日記 】

成犬の保護犬、里親日記

『アイガー北壁』

2010-03-27 | 本・映画
先日、『アイガー北壁』という映画を観に行ってきた。
1936年7月、実際に起こった遭難事故について、
事実に基づいて作られたドイツ映画だ。

舞台は、1800メートルにも及ぶ垂直の壁『アイガー北壁』
当時、ヨーロッパ・アルプス最大の難関とされ、
数多くの遭難の悲劇が繰り返されてきた北壁。
国家高揚を図ろうと、登攀を煽るナチス・ドイツ。
誰も成しえたことのない初登攀に挑む登山家たち。
歴史的瞬間を見ようと集まる記者やギャラリー。
立ちはだかる氷壁、落石、
前人未踏の新しいルートを切り開くも、退路を断つという過信、
予定外のオーストリア人パーティとの合流、
吹雪、雪崩、わずかな隙間でのビバーク(露営)、
さらには、負傷した登山家を抱えての下山。
“生きて還る”という凄まじい執念…
しかし、愛する人を助けられず、遭難事故は衝撃的な最期を迎える。

この映画を見終わって、あまりの壮絶さに言葉を失った。
映像のリアリティーに息を呑み、
そして、この遭難事故が“実際に起こったのだ”ということに
ただただ呆然としてしまった。