先日、師匠と一緒に【木曽川観光船】に乗って、
木曽三川の“治水”の勉強をしてきた。
葛木港より出港する葛木丸
(定員12名の小さな観光船)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/28/55e464aeec649e2bc1e15244f41e4460.jpg)
愛知県愛西市の観光協会が主催しているツアーで、
土・日曜日の午前中に、一便だけ船が出港する。
この観光船のコースは、
葛木港 → 木曽川 →【船頭平閘門】→ 長良川
→ 再び船頭平、木曽川文庫を見学、お弁当 →
木曽川 → 葛木港(12時頃に帰港)
葛木港を9時半に出発。
ボランティアガイドが同船し、説明を聞きながら
木曽川を下っていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/f0/ee766e6437f8a0059c18dfaa86fffd2a.jpg)
前日、上流で降った雨の影響で川は増水。濁ってます…
本当はもっと澄んだ川です。
船から見る橋の下。
普段と違う景色が面白い!風も涼しくて気持ち良い!
遠くに見える白い塔は、木曽三川公園にあるタワーです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/f7/f60e71c6ecdbafffee0bc8e00e99a1bb.jpg)
ガイドの説明によると、昔の木曽三川流域は三川が網状に連なり、
雨で川が氾濫すると被害が甚大…
そこで、川を整備するために
江戸時代に「宝暦の治水工事」
明治時代に「明治改修」が行われ、
「明治改修」では、オランダから技師を招いて計画され、
その計画は…
“木曽三川を完全分流する!”ということからはじまり…
川の廃川や開削、導流堤を設けたり、
川の合流点を引き下げたり、
船頭平に閘門(こうもん)を設ける、等々
まあ、とにかく、盛りだくさんの工事…
この明治改修、明治20年から明治45年までの24年間、
総事業費974万円をかけて完成。
そして、↓ これが【船頭平閘門】(せんどひらこうもん)
(明治35年完成)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/96/9f168ef963249d3b56b0f0a2449f66b0.jpg)
なぜ、こんな門が必要なのか…?というと、
木曽川と長良川の水位が違うため、この門の間で水位調整をして
船を安全に通す!ということだった。
“愛知の小パナマ運河”と言われているそうだ。
(船頭平公園にあったパネル)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/57/b6e0115f371354d94916b91e2e48b876.jpg)
青色の板が門。
門の外側は、木曽川と長良川。
真ん中が閘室といわれる場所で、ここで水位が安定するまで
船が待機する。という施設。
鐘を鳴らして合図をすると、門が開いて船が進む。
この門は、明治時代のものではないそうだが、
レンガの造りは明治時代の当時のまま!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/26/eab4921c059e1560f098cb5d23c38998.jpg)
閘室の中。待機中。水位の上下が分かる。
(この日は雨の影響で、水位の変化がわずかだった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/e7/e0682993397a2ec8870c77bb875fb688.jpg)
無事に水位調整が終わると、門が開いて船が通り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/8e/c78a08ff0dda32f6d651276f709b5b2d.jpg)
船が通ったあとは、また門が閉まる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/8f/faf816783c80ffc4a8a6b899377bf8f2.jpg)
今でこそ橋ができて、陸路を使って移動をするけれど
昔は船を使って荷物を運んだので、こういう施設が必要に
なったということだ。
そして、長良川へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/9a/e037862a10e770c049557521dd8e1270.jpg)
長良川も雨の影響で濁りまくり…
対岸に千本松原。
これが江戸時代の「宝暦治水」での
薩摩藩士による血と汗と涙の、松の木…
(詳しくは「宝暦治水」で検索して下さい!)
そして、船は長良川から船頭平に戻り、船頭平公園にて休憩。
ここには、「明治改修」でオランダより招かれた治水の技師
ヨハニス・デ・レイケの像がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/0e/cd9e5b97e0d35d3122929b88cb59b210.jpg)
「治水の恩人」として讃えられている。
デ・レイケは、日本に30年間も滞在して、木曽三川だけでなく
日本各地の治水工事の計画に携わったそうです。
ちなみに、デ・レイケは、一緒に日本に連れてきた妻と子どもを
日本滞在中に亡くしているのだそうだ…
仕事とはいえ、家族を失っても治水工事を続け、完成させるとは
何とも言葉が出ない…。
ありがとう!デ・レイケ!!
船頭平公園内にある木曽川文庫には、
そんな治水にまつわる資料や本が展示・公開されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/39/3a522b1fbc21498a4e6e17e54c1ef933.jpg)
木曽川文庫の館内に展示されていた、閘門を開閉する時に使った
当時のハンドル(昔は手作業で開閉していた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/fa/330882e03063fc05924c45d00c403ffd.jpg)
さらに、公園内には、当時の門も展示されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/29/93b696095d56c346cdc6d6c7c2a27c84.jpg)
看板の説明によると、この門は、明治35年から平成5年まで
使われていたそうだ。重さは9~10トン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/97/a8ba3715dd1b8e900f654df817402e56.jpg)
時間の都合上、木曽川文庫でゆっくり見学はできなかったけれど
治水工事が大変な工事だったのだ…ということを知ることが出来た。
そして、これまた時間の都合上、急いで食べたお弁当
「レンコン弁当」1000円(ペットボトルのお茶付き)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/8a/e043ccbb3a1e46aaa3ba59460ffe0d49.jpg)
コロッケ・煮物・サラダ・はさみ揚げ・蒲焼など、全てレンコンを
使っているという、まさにレンコンづくし!な、お弁当。
持ち帰って、ゆっくり食べても良いということだったけれど
「せっかくなら外で食べよう!」と、
公園のベンチに座って10分くらいで急いで食べた。
レンコン大好き!な人にはおススメ!美味しいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/de/5f7110f1632170acd16465eb735807c4.jpg)
↑ 船頭平公園内から見た閘門。
休憩終了後、再び船に乗って、閘門を通過
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/1f/16bc6f3e7eb7ba8a01b6dfce591fd530.jpg)
このレンガに歴史を感じます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/e3/95d852431ee54cb40dcce8ab93f19aa9.jpg)
閘門を船が通行する時には「門を開けて~!」という合図に
鐘を鳴らしたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/37/88e40d5c151278bd9e88e2ad6fe1c749.jpg)
観光船でも、乗客の1人が代表になって鐘を鳴らしていました。
行きと帰りの2回、鐘を鳴らすのですが、
行きの鐘は、「願いを叶える鐘」
帰りの鐘は、「長寿の鐘」だそうです。
効果のほどは…??
その後、閘門を通過して、木曽川を上り葛木港へ無事到着。
治水の勉強はもちろん、景色を楽しんだ船旅でした!
春の時期は、船頭平公園の桜が綺麗なので、お花見目的で
観光船に乗る人もいるのだとか。
※ちなみに、強風の時は船は欠航です。
【おまけ】
わたしは半日、お留守番だったわ…
ちょっとご機嫌ななめなティップ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/90/3fca495b9c75db4a4d9fcdb9df3f12e9.jpg)
ティップ、ごめん!散歩に行こうね!
木曽三川の“治水”の勉強をしてきた。
葛木港より出港する葛木丸
(定員12名の小さな観光船)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/28/55e464aeec649e2bc1e15244f41e4460.jpg)
愛知県愛西市の観光協会が主催しているツアーで、
土・日曜日の午前中に、一便だけ船が出港する。
この観光船のコースは、
葛木港 → 木曽川 →【船頭平閘門】→ 長良川
→ 再び船頭平、木曽川文庫を見学、お弁当 →
木曽川 → 葛木港(12時頃に帰港)
葛木港を9時半に出発。
ボランティアガイドが同船し、説明を聞きながら
木曽川を下っていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/f0/ee766e6437f8a0059c18dfaa86fffd2a.jpg)
前日、上流で降った雨の影響で川は増水。濁ってます…
本当はもっと澄んだ川です。
船から見る橋の下。
普段と違う景色が面白い!風も涼しくて気持ち良い!
遠くに見える白い塔は、木曽三川公園にあるタワーです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/f7/f60e71c6ecdbafffee0bc8e00e99a1bb.jpg)
ガイドの説明によると、昔の木曽三川流域は三川が網状に連なり、
雨で川が氾濫すると被害が甚大…
そこで、川を整備するために
江戸時代に「宝暦の治水工事」
明治時代に「明治改修」が行われ、
「明治改修」では、オランダから技師を招いて計画され、
その計画は…
“木曽三川を完全分流する!”ということからはじまり…
川の廃川や開削、導流堤を設けたり、
川の合流点を引き下げたり、
船頭平に閘門(こうもん)を設ける、等々
まあ、とにかく、盛りだくさんの工事…
この明治改修、明治20年から明治45年までの24年間、
総事業費974万円をかけて完成。
そして、↓ これが【船頭平閘門】(せんどひらこうもん)
(明治35年完成)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/96/9f168ef963249d3b56b0f0a2449f66b0.jpg)
なぜ、こんな門が必要なのか…?というと、
木曽川と長良川の水位が違うため、この門の間で水位調整をして
船を安全に通す!ということだった。
“愛知の小パナマ運河”と言われているそうだ。
(船頭平公園にあったパネル)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/57/b6e0115f371354d94916b91e2e48b876.jpg)
青色の板が門。
門の外側は、木曽川と長良川。
真ん中が閘室といわれる場所で、ここで水位が安定するまで
船が待機する。という施設。
鐘を鳴らして合図をすると、門が開いて船が進む。
この門は、明治時代のものではないそうだが、
レンガの造りは明治時代の当時のまま!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/26/eab4921c059e1560f098cb5d23c38998.jpg)
閘室の中。待機中。水位の上下が分かる。
(この日は雨の影響で、水位の変化がわずかだった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/e7/e0682993397a2ec8870c77bb875fb688.jpg)
無事に水位調整が終わると、門が開いて船が通り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/8e/c78a08ff0dda32f6d651276f709b5b2d.jpg)
船が通ったあとは、また門が閉まる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/8f/faf816783c80ffc4a8a6b899377bf8f2.jpg)
今でこそ橋ができて、陸路を使って移動をするけれど
昔は船を使って荷物を運んだので、こういう施設が必要に
なったということだ。
そして、長良川へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/9a/e037862a10e770c049557521dd8e1270.jpg)
長良川も雨の影響で濁りまくり…
対岸に千本松原。
これが江戸時代の「宝暦治水」での
薩摩藩士による血と汗と涙の、松の木…
(詳しくは「宝暦治水」で検索して下さい!)
そして、船は長良川から船頭平に戻り、船頭平公園にて休憩。
ここには、「明治改修」でオランダより招かれた治水の技師
ヨハニス・デ・レイケの像がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/0e/cd9e5b97e0d35d3122929b88cb59b210.jpg)
「治水の恩人」として讃えられている。
デ・レイケは、日本に30年間も滞在して、木曽三川だけでなく
日本各地の治水工事の計画に携わったそうです。
ちなみに、デ・レイケは、一緒に日本に連れてきた妻と子どもを
日本滞在中に亡くしているのだそうだ…
仕事とはいえ、家族を失っても治水工事を続け、完成させるとは
何とも言葉が出ない…。
ありがとう!デ・レイケ!!
船頭平公園内にある木曽川文庫には、
そんな治水にまつわる資料や本が展示・公開されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/39/3a522b1fbc21498a4e6e17e54c1ef933.jpg)
木曽川文庫の館内に展示されていた、閘門を開閉する時に使った
当時のハンドル(昔は手作業で開閉していた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/fa/330882e03063fc05924c45d00c403ffd.jpg)
さらに、公園内には、当時の門も展示されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/29/93b696095d56c346cdc6d6c7c2a27c84.jpg)
看板の説明によると、この門は、明治35年から平成5年まで
使われていたそうだ。重さは9~10トン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/97/a8ba3715dd1b8e900f654df817402e56.jpg)
時間の都合上、木曽川文庫でゆっくり見学はできなかったけれど
治水工事が大変な工事だったのだ…ということを知ることが出来た。
そして、これまた時間の都合上、急いで食べたお弁当
「レンコン弁当」1000円(ペットボトルのお茶付き)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/8a/e043ccbb3a1e46aaa3ba59460ffe0d49.jpg)
コロッケ・煮物・サラダ・はさみ揚げ・蒲焼など、全てレンコンを
使っているという、まさにレンコンづくし!な、お弁当。
持ち帰って、ゆっくり食べても良いということだったけれど
「せっかくなら外で食べよう!」と、
公園のベンチに座って10分くらいで急いで食べた。
レンコン大好き!な人にはおススメ!美味しいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/de/5f7110f1632170acd16465eb735807c4.jpg)
↑ 船頭平公園内から見た閘門。
休憩終了後、再び船に乗って、閘門を通過
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/1f/16bc6f3e7eb7ba8a01b6dfce591fd530.jpg)
このレンガに歴史を感じます…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/e3/95d852431ee54cb40dcce8ab93f19aa9.jpg)
閘門を船が通行する時には「門を開けて~!」という合図に
鐘を鳴らしたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/37/88e40d5c151278bd9e88e2ad6fe1c749.jpg)
観光船でも、乗客の1人が代表になって鐘を鳴らしていました。
行きと帰りの2回、鐘を鳴らすのですが、
行きの鐘は、「願いを叶える鐘」
帰りの鐘は、「長寿の鐘」だそうです。
効果のほどは…??
その後、閘門を通過して、木曽川を上り葛木港へ無事到着。
治水の勉強はもちろん、景色を楽しんだ船旅でした!
春の時期は、船頭平公園の桜が綺麗なので、お花見目的で
観光船に乗る人もいるのだとか。
※ちなみに、強風の時は船は欠航です。
【おまけ】
わたしは半日、お留守番だったわ…
ちょっとご機嫌ななめなティップ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/90/3fca495b9c75db4a4d9fcdb9df3f12e9.jpg)
ティップ、ごめん!散歩に行こうね!