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コードガールズ

2021-11-15 19:47:03 | メンタルヘルス
ライザ・マンディ著 みすず書房刊 2021年7月初版 504ページ 3960円 図書館の本。内容についてはamazonで簡潔に書かれてるので それを抜粋。
第二次世界大戦中、米陸・海軍に雇われ、日本やドイツなど枢軸国の暗号解読を担ったアメリカ人女性たちがいた。外国語や数学をはじめとする高等教育を受けた新卒者や元教師らが全米各地から首都ワシントンに集い、大戦末期には男性をしのぐ1万人以上の女性が解読作業に従事した。
その働きにより、日本の外交暗号(通称パープル)や陸軍の船舶輸送暗号が破られ、枢軸国側に壊滅的な打撃を与えた。ミッドウェー海戦での米軍の勝利、山本五十六連合艦隊司令長官の殺害作戦の陰にも彼女らがいた。一方、大西洋戦域においてはドイツのエニグマ暗号を解明してUボートの脅威を排除し、ノルマンディー上陸時の欺瞞作戦でも活躍した。こうした功績がきっかけとなり、それまで女性には閉ざされていた政府高官や大学教授など高いキャリアへの道が切り拓かれることになる。
まさにその通りの本で ノンフィクションであり歴史書でもある。近代戦の基本は情報を支配したものが勝者になるわけで 太平洋戦争って日本は精神論で アメリカは情報であり国力の差が大きすぎたのね・・というのがわかる。アメリカでは2017年に出た本で邦訳が出るまで4年もかかってるが 本国では20万部のベストセラーだったようだ。知らなかったのだが 40年代までアメリカの女性は高等教育 つまり大学だが 入学を拒否されてたわけで 今の女性の権利を声高に主張する平等のアメリカ・・ってほんの80年前まではなかった・・というところが興味深い。アフリカ系アメリカ人についてもちょろっと書かれてるが あくまでも白人世界の話。2回読んだけどアメリカでベストセラーになるのがよくわかる。アメリカ人の優越感みたいなものをくすぐるので売れたと思うが 日本ではこういう本は好きな人には売れるが ベストセラーにはなり得ない。これamazonでペーパーバックの新本が2200円くらいで買えるが さすがに英語版では無理。邦訳に4000円近く出すほどの魅力はなかったし 図書館にあればいつでも読めるから買う気はない。ただ 日本が太平洋戦争に負けた大きな要因になった情報戦というのを戦勝国アメリカ側から見た意味は大きい。今の時代においても情報が世界を変える・・て意味でこの本は意味があると思う。図書館にあれば借りて読むのがいいだろう。
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