梨木 香歩著 毎日新聞出版刊 2020年初版 296P 1760円
友人が返本のバイトをしているので 週遅れ・月遅れだが雑誌は読み放題だ。きっかけはサンデー毎日の連載コラムで 新・炉辺の足おと・・てのがあって 八ヶ岳の山荘に出るヒメネズミを捕まえるために 昔よくあった針金のネズミ捕りを探し回る話なので 田舎好きのあたしは面白く読んだ。これはまだ連載中なので本になっていないのだけど 図書館を検索したら前作のコレがあったので借りてみた。毎日新聞日曜版に連載されてたものを集めたもの。著者何者?だ。ノンフィクションはある程度知識はあるのだが 文学というか小説の方は特定の作家しか読まないのでさっぱりわからない。それも 片岡義男とか森見登美彦 万城目学・・て 片岡はバイクだし 森見も万城目も京都w 著者略歴を見たら 59年生まれだから今年64か・・代表作で 西の魔女が死んだ・・で ああ読んだことないけどこの人か・・と。本棚に置きたい本かどうかは まず図書館で借りて気に入ったら古本を買うので 西の魔女・・ 梨木香歩作品集と2冊借りた。西の魔女・・は今読んでる最中だが ああ このエッセイを小説に落とし込むとこうなるのか・・という感じ。本書は読み終わったので これは二度目は無いな・・という本だ。内容とは全く関係ないのだけど 読み始めてすぐのところに数か所ドッグイヤーがある。ドッグイヤーというのは 栞の代わりに読んだページの角を折ることを言う。これ 栞紐がついてるにも関わらず折ってある。図書館の蔵書だ。本好きなら 自分で買った本でも折らない。栞紐がついてれば猶更だ。公共の本だ。折った人どういう神経してんだ?とがっかり。まあ気を取り直して読んだけど8時間くらいで読み終えてしまった。一言で言えば育ちのいい作家さんの八ヶ岳の別荘暮らしの話を混ぜながらのエッセイ。九州にも別荘があるみたいで 芦屋にも住んでたみたいで 都内に自宅もあるような人。本人も別荘地である・・と言ってるように 山暮らしといっても優雅なものだ。今年は行けなかった・・とあったりもするので 作家さんて儲かるのね・・と. あたしも茅ヶ岳の麓で長く山暮らししてたことがある。やりたかった仕事は京友禅の現場だが 中から見てみると彼女を生涯苦労させるくらい先が無いのでやむなくソフト屋で東京に出てきた。会社は東中野だったから総武線で2駅で新宿だが 東京は無理。地方の人には花の東京なのかもしれないが あたしから見ると 関係が希薄で 人が多すぎる。仕事は楽しかったが毎日4時間残業して帰ってシャワー浴びて寝るだけの生活だし不動産は高すぎたので 東京は寝るだけで休みは山暮らしという生活をしてた。当然朝から晩まで汚い格好で作業してたので著者の山暮らしとはまるで違う。体を酷使する山暮らしだったので ああ 別荘住まいだとこんなに優雅なのね・・と思うと共感できない。優雅な別荘暮らしを夢見る方にはいいだろうが あたしみたいな都会は無理・・て人には 野田友佑さんのような生き方が似合ってる。 西の魔女は後程