私はメンタルチャットの管理人

メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

ミーツ・ザ・ワールド

2022-03-28 04:42:13 | メンタルヘルス
金原ひとみ著 集英社刊 2022年1月初版 1650円 小説読まないあたしが なんで?と思われる方も多いと思う。実は先の新疆ウィグルがらみの本を含む4冊を返しに行くついでに残り3冊が予約待ちに残ってたんで 見たらこれが準備できました・・になってた。タイトルにも著者にも覚えが無いw これどこから湧いた?というわけだ。嫁さんが仕事の帰りに寄って来るよ・・というのでお願いして手元にあるんだがどう見ても小説なので読む気がしない。まあでも待ってまで借りたので一応読むか・・と。そもそも著者に覚えが無いので検索したら 蛇にピアスの人だ。芥川賞作家だ。でも あたしはこれを読んでないし読みたいとも思わないのでどうでもいい。で なんでこれを借りたか?というと多分週刊誌の書評に出ててちょろっとあらすじが出ててそれで面白そう・・と思ったんだろう。話としては主人公の腐女子の銀行員がゲロ吐いてるところをキャバ嬢が拾って持ち帰る。舞台は新宿。大体予想されるんだが キャバ嬢は妙に醒めめて部屋は汚部屋。主人公はそこで奇妙な同居を始めるわけで 前半はまあ面白い。友人に腐女子がいるので 彼らが何考えてるか興味もある。細かく書いちゃうと読む楽しみをうばうので書かないが 真ん中あたりから主人公の自分語りが増えてきてうーむ・・と思う。途中から加わってくる水商売のお友達というか関係者がみんないい人で微妙な感じでフォローする。ある種のトレンディドラマの裏版というか 2時間ドラマというか とにかくこれでもか・とイベントだらけで作り物感が半端ない。個人的にお水の人含めて裏側の世界に多くは無いけどお友達がいるので ああこりゃ作り話ね・・と思う。リアルはもっとぐだぐだです。もう不幸山盛りでお腹いっぱいで消化不良起こしそう。前半は平均点だが後半以降はうんざり。読み始めて半日で読んじゃったので個人的には1650円の価値はないと思う。あたしは図書館で借りたのでいいけど 本棚に置きたい本ではない。まだ返さないけどもう一度通しで読みたいか?と言われると微妙だ。多分このまま返すと思う。
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ウィグル大虐殺からの生還 再教育収容所地獄の2年間

2022-03-23 05:04:27 | メンタルヘルス
グルバハール・ハイティワジ著 河出書房新社刊 2021年10月初版 2805円とお高い。先に読んだ重要証人とテーマは同じなのだけれど 版権とか色々あると思うが随分高い。普通の人ならうっ・・と考える値段。まああたしも買ったわけではなくて図書館で借りたので何も言えないが こういう本はもっと安く出して多くの人に読んでもらわないと意味が無いと思う。さて著者だがウィグルの石油技師で 再教育収容所に送られた2年間の心の動きを丹念に書いたもの。先の重要証人よりも揺れる心情が細かく書かれてるのである意味生々しい。著者はまだ中国国籍で 夫がフランスに政治亡命 娘が政治活動してはいたが 本人は政治と無縁なところにいたのだけど 甘言にのせられて手続きで帰国したら再教育収容所・・てわけである。そこで何があったかは程度の差はあれサイラグル・サウトバイ氏の場合と同じだ。これで違う著者の本を2冊読んで検証できたから これは事実だろう。これが事実であるということは 日本て日本海を挟んで やばい国の間近にいるわけで ロシアや北朝鮮 そして今回の中国なわけで 未だに70年以上前の遺恨をうだうだ言う国もいるわけで 大丈夫か?と思う。昨今のウクライナのニュースを見てると軍事大国が正当な理由無く侵攻してきた場合 西側陣営 及び国連はなにもできない してくれない・・ということを目の当たりにした。ロシアのウクライナ侵攻てほぼ言いがかりだけれど NATOやアメリカが出ると核戦争になって第三次世界大戦になれば人類が滅ぶ・・てわからんでもないけど だからウクライナ見殺しでいいか?という問題では無いと思う。同様の事態が極東 まあ日本だった場合だが 日本は平和憲法で軍がないわけで 核武装も軍事力もないからあっという間に占領されるだろうと思う。一部の人たちは日米安全保障条約でアメリカが守ってくれる・・とか寝言を言うけど 自国を自分で守れない国は主権国家とは言えないし 侵攻してくるのは全て核保有国だ。ウクライナで核戦争が・・て軍を出さないアメリカが日本だけ特別視するとは到底思えない。まあウクライナでも男はみんな銃をとってるし あたしも同じ状況になったらそうすると思う。非核三原則だの唯一の被爆国だの反戦だのお題目はそれでいいとしても 実際そうなったら君らどうすんの?って話だ。今は新彊ウィグル自治区かもしれんけど 同じ状況が日本自治区になる可能性は十分あるわけで 偉大な指導者習近平か中国共産党だけが正しい・・てなった時にどうするのか?と言う話だ。今の日本人にウィグル人民族浄化は他山の火事かも知れないけど いつ日本がそうならない保証はどこにもない。あたしは左寄りだったけど最近の世界を見てると左って腐敗して最悪じゃん・・て思う。君らはそれでも無関心でいいんですか?消費だけできればいいんですか?
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杉本秀太郎文粋2 京住記

2022-03-20 04:24:14 | メンタルヘルス
フランス文学者で奈良屋の当主 杉本秀太郎氏の全集のうちの1冊 筑摩書房 1996年初版 4200円 当時でもとんでもなく高い本だが 既に絶版。今amazonのマケプレで見たら4850円ととんでもない値段になってる。内容は単行本の徒然草・洛中生息・続洛中生息・みちのべの花あたりと雑誌のコラムをまとめたものなので 先の4冊を買えばほぼ網羅できるが すでに絶版ばかりなので古書になるのは仕方ない。それでも2000円は超えるから迷うところだ。実はこれ過去に3000円近く出して持ってるのだが 書棚の関係で前後に入れちゃうと見つからない。図書館にあるのは知ってたので確認で借りたのだけど 背表紙のラベルは書庫・・いずれ除籍されちゃうのだろうが 除籍されたら欲しいけどまあ無理だろう。他の4冊も同じ運命だろうから借りておかないとなぁ・・と思う。杉本氏や京都がお好きな方には無条件にお薦めできるが 一般受けはしないだろうが良書だ。ちなみに元の単行本は全部持ってる。
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重要証人 ウィグルの強制収容所を逃れて

2022-03-20 03:11:56 | メンタルヘルス
サイラグル・サウトバイ著 草思社刊 2021年8月初版 2000円 今注目されている新疆ウィグル自治区の民族浄化を経験した著者の半世紀の自伝というべきか。中国は都合の悪いことはみんな隠すので ここ最近新疆ウィグルに関しては正確なところはよくわからない・・というのが現状。欧米の大手企業が人権弾圧に抗議声明を出して使用しない・・と明言しているのに対し日本ではユニクロや無印が新彊綿・・と逆にセールスポイントにしていることで海外から批判を受けているのはご存じだと思う。使わないと宣言してる欧米企業はH&M、ナイキ、アディダス、コンバース、バーバリー、カルバン・クライン、アンダーアーマー、トミーフィルガー、ニューバランス、GAP、ザラと一流どころが名を連ねているのだが
悲しいことに我が国の大手は加わっていない。本書は東トルキスタン 今の新疆ウィグル自治区に生まれて普通に暮らしていた家族が中国共産党の人権弾圧に始まり民族浄化に至る経験を書いたもの。この手の本て難そうなイメージがあるのだけれど読みやすいので一読をお薦めしたい。私も週刊誌の書評で見かけて買おうかと思ったのだが図書館検索したらあったので まず借りて読んでそれからどうするか判断しようと思ったわけ。図書館てその自治体の方針があるようで 収蔵してくれる本はある程度自治体の姿勢が反映されるが うちんとこは文教都市でもあるしリベラルなのでちゃんと買ってくれてた。目の前に同じような本がもう一冊あるが これは後日。341ページ 後書きを入れても348ページなのでそれなりに分厚いのだけれど 平易な文章なので読みやすいから心配することは無いだろう。まあ 著者がスウェーデンに脱出して書かれた本なので 情報統制された中国を知る意味で貴重だと思うが 検証するすべを持たない現状ではどこまで真実なのか多少の不安はあるものの良書だと思う。関係ないけど帯や後書きは国家基本問題研究所や言論テレビの櫻井よしこ氏なので 不安に思う方もいるだろうがご心配無用。美しい日本の憲法をつくる国民の会とか まあ右寄りな立ち位置だけど主張は真っ当だ。週刊新潮に日本ルネッサンスてコラムがあって読んで面白かったので 単行本の言語道断を買ってみたが面白い。昭和の学生って左寄りが賢い・・という風潮があって それが学生運動や反戦運動に繋がるわけで 当時はまだソ連があった時代だし毛沢東が・・て時代で 今のようにメディアが普及してないので今思えば得られる情報は少なく結果妄信的になる。社会主義のソ連は崩壊し 中国は共産党独裁になった今 左寄りの危険さを目の前にすると考えるところは大きい。本書を読むと全体主義の恐ろしさを痛感するし 全体主義が必ず腐敗するのはロシア・中国・北朝鮮を見れば理解できるだろう。 宗教が政治と結びつくとアフガンみたいになる。いろんな国を見てると日本人で良かったな・・と思う。 問題点はあるにせよ西側は良いと思う。本書は読むべき本だが 図書館にあるならそれで良い。本棚にある必要は無いだろう。
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江戸時代の罪と罰

2022-03-03 17:03:38 | メンタルヘルス
氏家幹人著 草思社刊 360p 初版2015年 1980円。図書館の本だ。なんで5年前の・・というと最近文庫が出てこれが週刊誌の書評に載ってたのでamazonで見たらハードカバーがある。ダメ元で図書館検索したらあったので借りよう・・と思ったのだが 去年の7月に精神科の主治医が急死したのは前に書いたが 10月にそれを知ってからほぼ5カ月引きこもってた。その間に父が多発性骨髄腫で死んで 葬式行かなきゃならなかったんで必死の思いで行ったが 循環器の薬が切れて病院行った以外は外に出れなくてまあ死んでた。当然ながら精神科の薬も無く地元でかかりたい先生もいない。先月は血圧がおかしくてこれまた寝たきりで本なんか読める状態ではなかったのだが やっと読めるようになったので 図書館から借り出してきた。まあそれとて相変らず取りに外出する気力が無いので嫁さんに仕事の帰りに取って来てもらったのだけれど。文庫の方は1045円で マケプレでは600円台であるけど送料入れたら1000円近いので欲しい方は新本 ハードカバーが良ければマケプレで1000円くらいなのでお好きな方をどうぞ。江戸時代の罪と罰 そして牢獄の実態を多彩な資料から照らし出す‥と見返しにある。戦国の気風残る江戸初期 重罪人は火あぶり 牛裂 釜煎などの酷刑に処せられ時に罪人の家族までもが処刑された。人命軽視の時代である とあるように資料としては面白いがなにせネタがネタ。辻斬りも試し斬りから数を競うとかもう滅茶苦茶だ。こういう事実って時代劇だけ見てると絶対にわからないのだけど具体的な資料を出されると結構愕然とする。TVの水戸黄門では蚊も殺さぬような水戸光圀が試し斬りで切り殺してた・・なんて話が出てくると うちらが見てる時代劇って作り話なのがよくわかる。これ本棚に入れたいか?と言えば 図書館にあればいいや・・というレベルだ。時代考証のお好きな方にはお薦めする。辻斬りは武士の習・・て思う人には面白いだろう。
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