私はメンタルチャットの管理人

メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

中国の「よい戦争」――甦る抗日戦争の記憶と新たなナショナリズム

2023-09-23 10:40:09 | 
ラナ・ミッター著 みすず書房刊 2020年初版 352P 4840円・・・
当然図書館の本。拾ったのは日経の書評。内容が・・という話は置いといて こういう硬い現代中国の研究者の書いた本に 5千円近く出す人・・ってどんな人だろう? 10冊借りたうちの最後の1冊で まあなんとなく読みにくいだろうな・・と思ったが 気を取り直して読み始めたが 日本版への序文とはじめに・・を読んだところで 燃料警告灯がついたw まだ28Pなのに・・ 今一章の 熱い戦争と冷たい戦争 を読んでるが 遅々として進まない。原文が学者の書いた論文なんで難解なのか 文章が下手なのか あるいは翻訳者に問題があるのかわからないが とにかく読みにくいので疲労する。500m全力疾走した後で あと5キロね‥と言われてるような感じだ。ここ数年で初めて途中で投げたくなった本でもある。
追記15日 やっとご本人が書いた第一章と二章を読み終えた。やっと114Pだ。ここまで読んで ややこしいのは日本語訳を出すにあたって挿入された 序文とはじめに・・だけのようだ。まあ読みやすいとは言えないが本好きというか現代中国を理解するのには良本だということ。なんでも全部読まなきゃわかんないようだ。遅々として進まないので何度投げようか?と思ったかわからないが 次に待ってる人がいないので延長かけたら来月の5日まで借りれる。残りはこの1冊だけだし 難解だが面白い・・というのが素直な感想だが 買うか?て言われたら4840円なんで買わないw 4日の晩には用事で実家にいくので それまでになら読めるだろう。著者はオックスフォードの研究者だそうで本書はいろんな雑誌の年間ベストブックに選ばれてるそうだ。さて あと240Pだ。頑張ろう。
追記16日 本編に入るとやたら進む。時系列でイベントがありそれを分析・・の繰り返しなんだが わかりやすいが詳細といううまい書き方なので飽きさせない。200Pを超えてもうすぐ250Pだ。一日中これを読んでましたw
追記23日 用事が立て込んでて更新できなかったのだが読み終えた。素直な感想で言えば さすがベストセラーになるだけあって面白い。緻密と言うか穴が無いというか中身がぎっしり詰まってる感じだ。タイトルの 中国の「よい戦争」てのはちょっと語弊があって これは中国共産党にとっての「よい戦争」を書いた本。近代の中国の政治と戦争の歴史が時系列で丁寧に書かれていて 今まで知らなかったことがいっぱいで苦しいながらも楽しく読めた。昭和の学生て 腐った資本主義政権よりは 共産主義や社会主義こそが人民を救う・・て盲信してたわけだが あの毛沢東ですら文化大革命で数百万人殺してる。結局表に出てくるのは都合のいい話だけで 裏は資本主義より暗く深い。今の世界をみれば ブーさんだのプーチンだの金さんだの 共産主義・社会主義と言いながら実は独裁だし 軍がクーデター起こして政権取ったとこも酷いもんだ。宗教指導者が聖典に基づいてるところも酷い。結局 安倍も酷かったが 官僚の書いた作文読んでるだけの岸田は更に酷いが まああれでも日本は民主主義なだけマシ。なんで大臣にその分野の専門家 当然民間人だが・・据えないのか 結局お友達で権力を分け合ってるだけなんで デジタル庁に査察がはいったりするくらい担当大臣てお飾りなのがよくわかる。河野ってデジタル分野では素人なんだけどねぇ・・でも プーさんや金さんよりマシ。140キロ超えてる金さんは成人病の塊だろう。さて 本書 面白いのでぜひ読んでいただきたいが かなりの体力を使うので覚悟するように。これが2000円台なら即ポチるのだが なんせ出たばっかで 古書も高い。どう考えても4880円は無茶なので 図書館に予約を入れることをお薦めする。
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安心登山の技法

2023-09-15 15:20:19 | 
洞井 孝雄著 東京新聞出版局刊 2012年初版 287P 1650円
山の専門誌「岳人」と中日新聞の文化欄に連載したものをまとめたもの。 著者は1950年生まれ。愛知を拠点に岩登りや沢登り、雪山、海外登山をしてる人で日本勤労者山岳連盟副会長、愛知県勤労者山岳連盟会長・理事長。もう10年以上前の本なのに 未だにamazonで古本が390円・・あたしはこれを図書館の除籍本で手に入れた。
これは登山のイロハというか技術的なハウツー本ではないのをお断りしてしておく。amazonの説明からの引用で申し訳ないのだがこうある。
山の遭難事故が絶えない。 その多くは技術や体力、知識不足が原因だが、遭難一歩手前が「よくあること」として見過ごされたり、逆に武勇伝にすり替わっていたりと、登山界の過った風潮にも遠因がある。そこで本書は、さまざまな登山者の困った「生態」や「行動」について、豊富な事例を挙げながら問題点を指摘、整理していく。 「そんなことでは危ないですよ」と。 すなわち、安心して末永く登山を続けていくための技法である。
今 中高年の登山事故って結構多くて アプローチまで簡単に車で取り付けるので中高年の登山者がハイキング感覚でで行って遭難する。あたしは 山屋ではなくて 山暮らしの人だったのだが 地元の知人に誘われて軽い気持ちで裏山・・で 遭難しかけたことがある。だから 怖さの一丁目を知ってるわけで 本書を読むとなるほどな・・と思うことがいっぱいだ。買うのが一番だが 図書館にあれば借りてくればいいだろう。遭難すれば捜索で100万単位で費用がかかるし高い確率で仏さまになるからだ。裏山でプチ遭難寸前まで行ったあたしが言うんだから読んで欲しい。
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「若者の読書離れ」というウソ: 中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか

2023-09-12 18:20:12 | 
飯田 一史著 平凡社刊 2023年初版 264P 1078円
日経の書評から拾った本だが買う本では無いので 図書館の本。amazonではベストセラー1位のタグがついてるが 第一章65Pを読んだところで 思うのは 日本人が・・ではなくて 中高校生の読書離れを 統計の数字から解説した本。中高生が本に求める「三大ニーズ」とそれに応える「四つの型」を提示して分析されてる。
3大ニーズは
1.正負両方に感情を揺さぶる。
2.思春期の自意識、反抗心、本音に訴える。
3..読む前から得られる感情がわかり、読みやすい。
四つの型は
1.自意識+どんでん返し+真情爆発
2.子どもが大人に勝つ
3.デスゲーム、サバイバル、脱出ゲーム
4.余命もの(死亡確定ロマンス)と死者との再会・交流
なんだそうだ。読んでいて まあ作品をあげて細かくパターンを説明してくれるのはいいんだが それが延々と続くので 本としてうんざりする。中高生がラノベしか読まない‥純文学にいかない・・日本はどうなるん?という問題提起したいんだろうけど そもそも読書て個人的な楽しみの一つであって 峠最速・・てのと大して変わらない。 あたしも純文学つまんねーで手を出さない。先月は10冊ぐらい古本を買い 図書館で10冊借りて読んだ活字中毒だが 仕事柄技術書は読まなきゃならないから結構な量読んでるけど それで偉いわけでもないしなー 読む読まないはビールかチューハイか?・くらいの好みの問題だろうと思う。本書なんでamazonベストセラー1位なのかさっぱりわからない。
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1970年代文化論

2023-09-09 22:14:44 | 
日高 勝之 (著, 編集)? 青弓社刊 2022年初版 280P 1980円
今回借りた10冊のうちで一番読みたかった本だ。日経の書評から拾った本。
表紙にはこうある。 〈政治の季節〉として語られる1960年代と、大衆消費社会やバブル文化で特徴づけられる80年代に挟まれた1970年代の文化は、2つの時代の「断絶」に位置して見過ごされ、戦後史での位置づけは不十分だった。沖縄返還や日中国交正常化などの政治の動き、高度経済成長や第一次石油ショックなどの経済の変容を押さえたうえで、1970年代の映画、テレビ、雑誌、文学、音楽、アート、国家イベント、社会運動を横断的に考察する。その際、「家族・若者・中高年」「政治・性・マイノリティ」「国家・地方・周縁」などに注目しながら予断を排して検証する。〈政治の季節〉から消費社会への過渡期という1970年代の単線的な歴史理解を退けて、新自由主義、新左翼、ポストモダン、戦後民主主義などが複雑に交錯した70年代の文化の深淵に迫り、「70年代とは何か」という問いに正面から応答する試み。
バブルの時代は覚えてるが・・と言っても遊んだわけじゃなくて 大きな買い物をしてた時代なんでわかるが その前はよくわからない。特に70年代はいろんな文化がが花開き世間も大きく動いていたので この辺を分析した本を待ってた。そんなに高くないが読まずに買うのは怖いな・・と思ってたら図書館が買った。表紙は時代をあらわしてて素敵なんだが 日高勝之 編集・・となってる。え?この人が書いたんじゃないの? 全部読んでわかったのだが この人立命の社会学部の教授で65年生まれだから58か・・ 70年代を再考する研究で科学研究費に応募したところ採択され 6人の共著でこの本はできている。メンバはみんな大学教授で立命が3人 日大1人 フェリス1人 桃山学院1人なので 嫌な予感がしたんだが当たった。あたしが読みたかったのは 若者文化 社会 政治 風俗なんかを網羅した70年代の社会全体なんだが これは70年代のイベントを取り上げて分析してる。みなさん教授なんで自分の専門分野でピンポイントで持論を展開してられる。ビックリハウス・ホームドラマ・伊庭遼太郎・大島渚・太田竜・東郷健・新日本紀行・CATV・・て確かに ピンポイントでは大きな転換点だけど 全体が全く見えないというか見せない。 それぞれが自分の専門分野で書いて ゼミの教科書にするような本になってるので もうがっかり・・ そりゃあんたがアホだからだろ?と言われたらそれまでなんだが これ1980円は無いよなぁ・・と思う。興味のある方はどうぞ。

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麻生圭子の京都エッセイ4冊

2023-09-09 11:05:06 | 
東京育ちの京都案内   文藝春秋刊 1999年初版 246P 1619円+税
東京育ちの京町家暮らし 文藝春秋刊 2000年初版 198P 1429円+税
東京育ちの京都探訪-火水さまの京  文藝春秋刊 2007年初版 253P 1524円+税
茶わん眼鏡で見た、京の二十四節気 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版)刊 2007年初版 237P 1500円+税
麻生圭子氏て大分の人で 1980年代のアイドル全盛時に作詞家としてヒット曲を多数作詞した有名人。あいざき進也・浅香唯・飯島真理・石野陽子・伊藤つかさ・今井美樹・岡田有希子・吉川晃司・小泉今日子・小比類巻かほる・田原俊彦・徳永英明・中森明菜・西村知美などなど。1999年に横浜出身 一級建築士の旦那と再婚して京都に移住したらしい。旦那さんは11下で横浜の人だが京大で院まで行ってるから そのご縁で京都。最初は御所東のマンション住まいだったらしいが 旦那さんの縁で御所南の町家暮らし。ここは京都に多い定期借家で 中は今風に改装されてたのを 台所の床板はがして走りを復活させて走りやおくどさんまで戻したらしい。床は漆塗りを自分でやって・・というのが2冊目の京町家暮らしで これは最初の町家。 東京育ちの京都案内・・の後ろの方に二軒目の町家の話が出てくるが まあ他は京都エッセイだ。いくらかけたかは知らないが5年で定期借家が切れて六波羅の旧家の離れというか隠居所か・・に縁があって相当痛んでたらしいが 茶室がついてる・・てので修復してお引越し。ここも借家だ。旦那が建築家さんだから 横のつながりで職人さん頼めるので また大枚つぎ込んだぽい。お金があればなんでもできる。 さて京町家暮らし 京都に住んだことが無い人だと イメージですごく憧れると思うが現実は夏は死ぬほど暑いし冬は底冷えがすごい。麻生さんは町家を戦前の姿に戻して システムキッチンどころか人研ぎの石の流しに 冷蔵庫は水屋に ホテルにあるような極小のを2台隠して冷蔵庫は見せない。で エアコンを設置しない・・て徹底しすぎてる。お客があるたびにPCやTVも隠してたそうな。普段も着物だったのかは知らんが写真を見ると全部着物。まあエアコン入れても隙間だらけなんで冷房なんか利かないし・・冬は火鉢と炬燵だけだったらしいので よく我慢できたな・・と思う。昔なら耐えるしかないが。結局19年いて 1年ロンドン暮らしして もう京都には戻らない・・と琵琶湖の湖畔の企業のセミナーハウスみたいなのを買って リノベーションして住んでるらしい。1957年生まれの66歳だから体が悲鳴をあげたんだろう。麻生さんは作詞なんて夢売る仕事してたから 築100年の京町家で暮らす京女を演じたかったんだと思う。あと これ4冊読んで思ったのが 京都のええとこのお家の方ばっかとお付き合いしてる。そやから お席も何もかもお高いところばかりだ。あたしは町工場で その辺のおっちゃん・おばちゃんと仕事してたから 公設市場や商店街で・・な生活。麻生さんのは京都の美味しいとこだけを上手につまんでるので世界が違う。麻生さんのは外から見た古都京都で あたしのは働く京都なので 違和感がすごい。4冊とも古本なので2~300円だし残すほどではないので処分の方向。図書館にあると思うので京都好きなら一読されたら妄想が膨らんでいいと思う。 さすが作詞家 夢を売るのは上手だ。
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