こんにちは。つどい業務責任者の新福です。
今回は、10月7日(金)に事例先へ突発的に訪問いたしました。
(もちろん、事前に訪問のアポイントは取っています。)
突拍子もなく動き出すのは、私の長年の習慣・直観かもしれません。
ごめんなさい。その分、出来るだけ周りの人を引っ張りまわすことはしないように努めています(元から人を連れて行く、引っ張り回す性分ではない方です)。
そのため、今回は一人で参りました。
(つどい館内業務と中間支援業務をスタッフがしっかり対応していますので、大丈夫ですよ。)
なぜ、訪問したのかという経緯は、別途投稿させていただきますね。
一枚のチラシが事例先訪問へいざなった?
8月のある日、自宅に1通の郵便が届きました。
▼届いたチラシがこちらです▼
私は、18年以上かな、認定NPO法人宝塚NPOセンターの賛助会員なので、チラシが届いたんです。
気になるので、ずっと自宅にチラシを保管していました。
で、知りたいことがあったので、「そや行こう。」と思ったんが経緯なんです。
それでは現地(兵庫県宝塚市)へワープ(@_@)
こちらが、「シングルマザーハウス With」です。
「認定NPO法人宝塚NPOセンター」さんが、居住支援法人格を取得され「住まい」に困っている方々の支援をはじめられました。場所は、宝塚市にある阪急小林(おばやし)駅から徒歩15分にあります。
なぜ、この事業を始めたのか
「認定NPO法人宝塚NPOセンター」さんは、以前から「まちづくり」や「就労支援」の事業をされておられます。
事業を通じて実感されておられるのは、就労支援のひとつとして相談者と共に「仕事」を探されるのですが、
「住まい」がなくては仕事に就けないことがあります。
そこで、住まいと仕事は1セットであると考え取組まれました。
コロナ禍の影響のためか、不安定な状況で働いていた女性たちの声も耳に入るようになられました。
※ 以上の小見出し以外の文面は、貴法人発行の「シングルマザーハウスWith 立上げの背景」から引用いたしました。
2階の廊下です。建物の外観は昭和レトロな雰囲気です。
2階廊下から見た風景です。住宅街に建物はあります。
新しくはじめられたもうひとつの要因
「雇止め」や「勤務先の倒産」など、不安定な社会になった時に、そのしわ寄せは社会的弱者に向けられるものだと、事業を進めながら考える日々でしした。
何かできないだろうかと模索している時に「シングルマザーのための母子ハウスを作る」ために休眠預金を活用する助成制度があることを知りました。
「認定NPO法人宝塚NPOセンター」さんにとってはチャレンジングなことと思いながらも申請をしたところ、採択をされました。
※ 以上の小見出し以外の文面は、貴法人発行の「シングルマザーハウスWith 立上げの背景」から引用いたしました。
まぁなんと言う事でしょう!新築のような清潔感(#^.^#)
百聞は一見にしかず。どうぞ写真をご覧くださいませm(_ _)m
「シングルマザーハウスWith」は、入居できるお部屋が1階は1室、2階は2室の合計3室あります。
間取りの違いは、ほとんどありません。2DKが基本になっています。
台所も綺麗✨ しかも、コンロが3つもありますよ。2つコンロが標準だと思いますが、大奮発ですね。
シンクも立派ですよ~。色々な調理ができますね(^_-)-☆
各お部屋の写真を見ると、昭和レトロな建物なので、ベランダがありません。
そのため洗濯機は、玄関を出た廊下(給湯器横)に設置します。洗濯機用の水道栓も備えています。
昭和レトロな建物なので、オートロックはありません。その分、玄関の鍵・錠は二重ロックでしっかりしておられます。
大切にされていること
「With」の言葉の意味のように、その空間には「共に」の気持ちがあふれていることです。
そこに集う人が作り上げる「空間」と「空気」を大切にしていただきたい。
・「With」を住まいと決めてくれたママと一緒に次のステップを探る「就労空間」
コミュニティルームを設けており、様々な方たちには社会参加の場として、
また一緒に彼女らの生活や想いを支えてあげてほしい、コミュニティルームと
いう空間がそんな場になればと願っておられます。
・子どもたちにお腹いっぱい食べてほしい「食材提供」
また気持ちが前に向かない少し疲れたと感じたママには心理士が一緒に話をされます。
※ 以上の小見出し以外の文面は、貴法人発行の「シングルマザーハウスWith 立上げの背景」から引用いたしました。
お詫び
コミュニティルームの撮影をもらしておりました。
こちらの各FacebookページやInstagramをごらんくださいませ。
認定NPO法人宝塚NPOセンター Facebookページ
認定NPO法人宝塚NPOセンター Instagram
お部屋の様子がわかる専用のホームページが見当たらなくなりました。
内覧会が終了して、入居者が決まったのでホームページを閉鎖したのでしょうか。
皆さんの助けで実現できたWith
様々な方々のご協力・協働で完成されています。
・助成金申請のために物件探しに明け暮れた時、「ここはどうだ?」と声をかえてくださっとKさん。
・貴法人の無理なお願いを「金儲けやない。社会貢献として貸す。」と言ってくださった大家さん。
・真夏の暑い中、工事をしてくださった職人さんたち。
・資金が少ない中、精一杯の工事をしてくださった建設会社Nさん。
・何よりも、助成金申請時に「推薦書」という形でご支援いただいた宝塚市の多くの部署の皆さん。
同じ目的のためにそれぞれの立場でできることをした「協働」で完成したのが「With」です。
※ 以上の小見出し以外の文面は、貴法人発行の「シングルマザーハウスWith 立上げの背景」から引用いたしました。
訪問時にお尋ねした内容
訪問時、ご対応されておられたのは、中山理事長でした。ご対応いただき、ありがとうございました。
・食料支援は、「生活協同組合コープこうべ」さんとの協働なんですね。
・コミュニティルームは、入居者同士で食事を行うことが主ではなく、シングルマザーの癒しなどのために活用してもらう事が主であることがわりました。
・居住支援法人格の取得は、以前から駅前の物件をサブリースとしてカフェをシェアして出店のハードルを下げた
シェアカフェの運営がきっかけになったそうです。
・休眠預金を活用する助成制度は、毎年度テーマが変わるそうで、その年度のテーマに該当されておられ、申請する事が出来たそうです。
・上記の助成制度の申請や物件等も含め、その準備の中心は中山理事長が中心となって、進めて来られたとお聞きしました。すごいですね。
(書類作成等は、関係者の協力もあったそうですが、ほぼ理事長が全体を担っておられたそうです。)
・上記の休眠預金の活用に関する制度により資金調達が出来ましたが、貴法人自身からも資金を出して取り組んでいる(自己資金)。
・あと、18年振りに貴法人の活動にご訪問させていただきましたので、その間の動きをお聴きしました。
「宝塚市みんなのまちづくり協議会ポータルサイト」の委託運営も貴法人がされていたのに、お聞きするのを漏らしておりましたm(_ _)m
なぜ訪問したのか。それは私共の事情があります。
現在、「つどい」の委託運営業務を担っている「特定非営利活動法人やお市民活動ネットワーク」では、私から発した「世代交代」が少しずつ進んでいます。
「つどいスタッフ」は、フルタイムスタッフとして1名雇用して3年が経過し定着しており、中間支援業務や館内の管理業務を担っています。
私が詰めていない日でも支障なく、運営できるようになりました。一昔前は、潰しが利かず、夜間開館も詰めていた頃とはだいぶ変わりました。毎月1回参加していた「高安山自然再生定期活動」でシフトを調整するのも大変だった頃に比べると今は本当に助かっています。
「世代交代」と方針を出したのは、当時、八尾市内を中心に中間支援だけで生活が出来ていたのは、私ぐらいでした。
ニッポンバラタナゴよりも私の方が絶滅の危機に瀕していました。そんな時に現在のフルタイムスタッフが携わってもらい、何とか人員拡大につながっています。
さあ、業務年数を積み重ねていくにあたって、フルタイムスタッフが明日も生活できるために給与を上げています。
でも、「つどい」の年間業務委託料は、916万3千円と決まっています。
ぶっちゃけた話、私の給与は2013年8月~6年9ヵ月に渡り24万円/月でした。当時は過去最高の給与金額です。ここで掲載する金額は手取り額ではなく、総支給金額です。
2020年4月~1年間は26万円/月に昇給しましたが、2021年4月から予算削減により、23.6万円/月に減給。
そして世代交代による権限移譲として、人件費も若年層のフルタイムスタッフに移譲しております。
2022年4月~は22.1万円/月に1年前倒しで減給しました。最も多く給与があった時より3.9万円/月を減給し、若年層に人件費を移譲したと言う事です。
私は減給させていただいた分、勤務日数・勤務時間を減らさせていただき、調整させていただきました。所定の勤務時間を越えた分は、予算を見ながら謝金で執行してカバーをしています。
(給与と言うベースを減らして、謝金というオプションで対応します。調整弁です。従業員でない私はこれで良いのです。全体の予算を見ながら調整をするのです。)
さあ、若年層のフルタイムスタッフに人件費を移譲するにも、ぼちぼち私の給与を減給するには限界に来ました。他の調達方法を見出すことが必要だと思いました。
そして、何より、今後、若年層のフルタイムスタッフがライフスタイルに応じて給与の昇給をして行かないといけません。
マルクスの資本論?によると、日本の給与形態は、明日も労働が出来るための保障として実費分を給与で支払う仕組みだそうです。
だからご家族が多い方、養う方が多い方、ライフスタイルの変化で生活費(実費)がかかる方には多くの給与を出す仕組みになっています。仕事で成果を出しているから給与が高いわけではないのです。日本の給与の考え方は生活に困らないために、明日も仕事が出来るための平均的な保障だからです。)
そうなると、若年層スタッフが今後、給与を昇給する資金を調達するのが、現在の業務委託料では賄うことが出来なくなる時が来るのです。私の給与が6年9ヶ月間、現状維持だった時と同じように(私の給与を公開しているのは、わかりやすいように例示しています。
(私は決して、マルクス主義を勧めている訳ではありませんので、誤解無きようお願いいたします。日本の給与体系は、マルクスの資本論?マルクスの考え方がベースになっていることをお伝えしかたったのです。ご理解の程、お願いいたします。)
ほな、どうすんの?答えの出ない議論?見えない考えの違い?
私は、決して業務委託料の増額、予算要望をしたくてお話している訳ではありません。これを大前提に書いています。行政も自主財源が低くこれ以上は頼っては行けません。9年2ヶ月前に予算を上げてもらった恩義があります。これでなんとか食べて行けるようになりましたので。
また、NPO法人として、収益の大半がひとつの事業から得られていることは、あまりよろしくないんです。
①会費・寄附等の収益、②補助金・助成金等の収益、③事業実施時に対価を得る事業収益。これら3本柱をバランスよく稼ぐことが理想とされています。
また、私共の法人として、答えの出ない議論?見えない考えの違い?として、「つどい」の業務委託料だけでなく、自主事業(事業収益)として稼ぐ話が必ず出ます。
仰る通りのご意見です。
しかし、過去の経過として私の印象ですが自主事業(事業収益)が尊くなり、従来の事業(つどい業務委託)が疎かになり粗末になりました。
「つどいの業務は仕事ではない。つどいの委託料は収益ではない。」と言われた時もありました。自主事業を肯定するために、つどいの業務を否定するのは、大きな間違いなのですが、これが声を大にしてまかり通ってしまうことが、大きな破壊へとつながって行ったと思います。
事業はどちらも尊いのですが、このバランスが保てず、議論できず、見えない考えの違いになって分裂したのかもしれません。仕事は事業に関係なく全て尊いのです。
また、賛助会員の増加と言った会費・寄附等の収益も着手できなかったのです。
要は、少数精鋭でマンパワーが乏しい中、全ての事業にフルパワーで取組み、収益も稼ぐと言うあまりにもハードルが高く求められすぎ、応えられなかったのです。
それで、若年層のフルタイムスタッフが加わり、マンパワーの増強が一歩前進しました。しかし、若年層の昇給分をどこで資金調達するのかが新たな課題になりました。
そして、宝塚NPOセンターのこのチラシが目にとまったのです。
資金調達できないなら、物品提供・支給は出来ないか?
私は、私共のNPO法人で将来、不動産物件を取得するもしくは賃貸で物件を借りることで、若年層のスタッフが昇給できない分を、住まいを無償提供する事で昇給分のカバーが出来ないのかと思い付いたのです。私なりの他者愛と中間支援の発想です。
住まいを無償提供するという事は、家賃・共益費に加え、場合によっては光熱水費分の費用を給与で出せない分、物品提供・支給する事で昇給分をカバーするという意味です。
また、賛助会員の増やしたい目的として、若年層のスタッフに無償で住まいを提供する資金として賛助していただきたいという事で、会員増加の目的が明確になります。
そして、ひとつの事業における収益に偏らず、違う方法で資金調達が出来るようになればと思い、今回の事例収集として訪問したのが、目的でした。
つどいの業務を遂行するために、他の方法でも資金調達や現物支給することで、継続して遂行できる体制を作るために事例収集を行いました。
休眠預金の活用にあたっては、道のりが長い事、テーマがマッチした内容が出ない限り応募が出来る年度と応募すら難しい年度もあることなどを、今回の訪問時に学ばせていただきました。
しかしながら、中間支援を行う人財を確保し、その人財が中間支援業務で生活が出来るようにするのが、私の最後の役割だと思っています。
私は、平成の時代は公益を産み出すために励ませていただきましたが、令和の現在はその人財を中間支援を行う方を次世代へつなげ残す事、それが私の役割として変化をしたのです。
だから、一時期は「私の時代は終わった。」と言うていたのです。
物件を確保する際に、空家活用も出来ればと思います。これがモデルとして成り立った時に、校区まちづくり協議会といった中間支援機能がある組織もしくは中間支援組織にもこのモデルを参考に、中間支援を行う人財確保の寄与になればと祈っています。
なぜ、中間支援の人財が居ないと、どのような社会問題や地域課題が発生するのか。中間支援の人財が居る事でどのような公益が生み出されるのか。その可能性を整理しないと、休眠預金の活用や、皆さんからの共感は生み出しにくいと思いますので、今後さらに論点をまとめて行きたいと思っています。
長くなりましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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