小説家や企業家などが、自分にはファンがたくさんいるというようなことをよく言われているが、ファンという言い方に違和感を覚える。
読んだ本が面白かったら、その作家の他の作品を読むことはあるが、ファンと言われると何か違うと思う。小説に共感はするが、全てではない。同じ1人の人間として捉えている。
だが読者は作家にとっては、単なるファンの1人という範疇なのか。自分を自分で特別な人扱いしてると思うのだ。
例えば、嵐のファンというのはわかる。ステージの彼らはある種虚構の世界で、夢を見せてくれるスターだ。私の中では夢を見せてくれる人にファンがつくものだという認識なのだ。小説も夢を見せてくれるものかもしれないが、それは小説の世界の中であって小説家本人ではない。登場人物のファンならわかるが、小説家自身のファンではないのだ。