トラブル4
すっかり陽が落ちてしまった。余裕を持たせたツーリングだから、度付きサングラスにスモークシーシルドでも大丈夫、トンネルさえ気をつければと思っていたのだが、暗くなってしまう。
本日の旅館、場所や電話番号は知っているが、地図を誰も持ってこないというか、用意していない。地図は総てタカちゃんが救急車とともに持って行った(今晩のお楽しみの焼酎も一緒に行ってしまった)というか、タカちゃん任せにしていた。
しょうがない、30年ぶりに先頭を走るか。昔はいつも先頭で中央線よりを走り、金井君がセカンドで路肩よりを走り、最後尾はいつも伸ちゃんだった。30台近くもの二輪車で冬にツーリングに行って、大雪で行き着かない時もあった物だ。ナビなんて物はあるわけもなく、地図と看板のみで年数回のツーリングを楽しむ。でも、行く場所の選定からコースを造って、宿泊場所を選定し、会計までするのは大変だった、実際には。
カムバックしてからは、総てタカちゃん任せ。昔は、中段で、大型バイクに400ccで必死に付いていいったタカちゃんが、今や750で総てを仕切り、先頭を走る。もっとも、それ以外はみんなオーバー1000ccでから、先頭も大変だが。
VMAXのヘッドライトは暗い。シールドを開けて走ると、涙で前がかすむ。風切り音が喧しい。寒い。道は判らない。山形自動車道や一般般道路の看板だけを頼りに湯野浜温泉の民宿に着いたのは7時半が過ぎていた。温泉の気持ち良かったこと。