5月18日の日曜日に、由布院近くの「トアル」山に、あの幻のともいっていい「クマガイソウ」を見に行った。
昨年の今頃、この地の「クマガイソウ」を山と花の友達のAさんから教えていただいた。
2008年、 大分県のレッドデータブックの絶滅危惧(きぐ)種の最上級に指定されているラン科の「クマガイソウ」が、由布市内の山間部で見つかったと大きく報道された。
その時は「クマガイソウ」がなんであるかはよく知らなかったのだが、何となく流し読みしていたのを記憶している。
その花の咲いてるところをAさんが知っているのだ。
昨年は、Aさんからの「一緒に見に行きませんか?」とのお誘いを受け、先輩のSさんと3人で山の中にひっそりと咲いている「クマガイソウ」見て大感激をしたことを覚えている。その時には、5~7株ほどの花を見ることができた。
それから1年がたった。
やっぱり、今年も是非あの凛とした何とも表現のしようがないその姿を見たい!そう思った。
それで、Aさんと日程調整をしていたのだが、どうしても合わず、いつもの山仲間と行くことになった。
いつものように城南区、博多区と回って7:55に筑紫野インターで高速に乗った。
今日は山歩きといっても時間的には少ないのでみんな軽装備。昼のランチも、杵築市山香温泉の「風の郷」のバイキングを予定している。
9:20 登山口に着いた。ニシキウツギがお出迎え。
簡単に準備をして、出発。歩きながら心がドキドキ。
昨年と同じところに咲いているのだろうか?
「お!ヒトリシズカだ!」
だんだんと山の中に分け入っていく。
「おぉ!この葉は、確か、去年見た、あの花のもの!」
昨年はAさんに案内してもらったので、正確な位置情報を知っているとは言えない。思い出しだしの探索である。
その途中では、「○○テンナンショウ?」
開花直前の「バイケイソウ」
「ツクシタニギキョウ?」
これは「ユキザサ」かな?
これは何だろうか?よくわからない。後で調べよう。
などにも触れながら、一時間以上が経過した。みんな手分けして探している。
そうこうしている時、私の目に一瞬あの色合いが飛び込んできた。「あった!」思わず大きな声で知らせた。みんなが集まってくる。
幽谷ともいえる山奥にひっそりとただ一株だけ花を咲かせていた。
「うぅーん。」「素敵だ!」
本当になんと表現したらよいのだろう?
少し近づいて
右の角度からも
取り敢えず、みんなも大満足!
上を見上げるとこんなとこ。
これからも、ずっとここで咲いててほしい。そう願った!
登山口に戻る途中にもこんなのが。
何だろう?と話していたが、帰ってきて調べると、多分「アミガサタケ」。
西洋では高級食材とのことだが果たして?
今日は時間があるので次の花散策へと向かう。
普通の「ミヤマキリシマ」に比べ一月近く開花が早いという「経塚山」にやってきた。「由布岳」などが遠くに見える。
結構見ごたえがある。
頂上に設置されている解説版。
とここで、早くも13:20になってしまった。「風の郷」ランチバイキングに間に合うかが問題になってきた。我らはよく時間に追われる。
どうにか無事にランチと温泉を済ませて、もう少し時間があったので、玖珠インターで下りて、「慈恩の滝」に寄った。
以前、「グリーンウォーク」という雑誌に、ヒメレンゲと滝の写真が載っていた。それと同じものを取ろうということでの立ち寄りだったのだが、どこを探しても滝の周りにヒメレンゲはなかった。
仕方がないので「滝」をパチリとした。
Aさんからの情報によると「3株咲いていますよ」とのことだったので、もしかしたら、今回出会った「クマガイソウ」と違ったのかもしれない。それならそれで、いろいろと咲いていることなのでそれもよいことだろう。
さぁ、いよいよ次は私たちの一番の長い付き合いの「平治岳のミヤマキリシマ」かな!
この二十数年毎年会いに行っている。中でも、1996年がこれまでで一番の咲ぶりだった。
私の山の花との出合いの一番の思い出は、四十数年前に暴風雨の双六池のほとりで見た「クロユリ」だった。その可憐さは今も鮮明に覚えている。
そんな素敵な出会いがこれからもあるといいのだが。
自生している「クマガイソウ」に出会えたのですね
宮崎県の高千穂町の「鳥屋岳」の中腹では個人で栽されているようですが
私は、見たことありません。
まさに貴重な幻の花
自生地は公にならず、
いつまでも咲き続けてほしいものです。
これからもずっとあの山で花を咲かせ続けてほしいものです。
行縢山のササユリを検索していて、延岡の山歩人Kさんのブログにたどり着きました。
霧立や五葉、大崩には時々登っています。
遠いですが、なんとも優雅な行縢のササユリも是非見に行きたいと思っています。