
-4月30日-
テント泊を中止して、薩摩川内市の民宿に泊まった次の日、
起きると、やっぱし雨が降っている。日頃の行いかな~?
何てことを思いながら、差し入れの「焼きそば」で朝食を済まして、
宿を出発し、一路、南さつま市の笠沙にある「野間岳」を目指す。
「野間岳」は、金峰山、長屋山と合わせて南薩摩三霊山である。
晴れている野間岳からの景色は、それはそれは絶景なんだそうだが、
私たち二人には、神も仏もないものかと恨み節を言いたくなるかも?
何てことは口には出さず、こんな景色を見ながら登山口へと急ぐ。

10:24 野間神社の登山口から登りはじめる。

野間神社では、きちんとお参りを済ませて、

一応、説明文も読み込んで、

すると、境内でこんなカニさんと遭遇!

もしかすると、何か良いことがあるかも!
そしてゆっくりと登っていく。

登山路には、これでもかと言うほどの「コバノタツナミソウ」。

小雨模様ながらしっとり感の木々も美しい!

整備された登山路を登っていく!

しばらく登っていくと、鎖場が出てきた。

近頃、歳のせいかバランスが悪くなってきたので慎重に!

Yさんは、まだまだ問題なさそうだね!

11:13 しばらくすると頂上へ!

ここは絶景だ!何てことは全くわからないまま……とうちゃこ!

頂上には、昭和47年国体の時の採火の記念碑があった。

しばらく過ごした後、下山開始。

こんな花を撮ったりしながら、急ぎ気味に下りていく。

12:18 登山口まで戻ってきた。

そして、次のお山へと移動の途中にも、

移動の途中で、今日の豪華ランチ!

車を走らせていると、小さな漁港に食事処の文字が目に入ったので、

何と、ここはかつて007ジェームズ・ボンドシリーズの撮影がされたところだった。
本当にたまたまだったんだけど、刺身定食が美味しくて、
民宿らしき風情だったので、ご主人に聞いてみた。
「本日は、泊まれませんか?」と。「一部屋ならば」との返事!
雨の止む気配がないので、一気に私はそちら派に!
Yさんは、どうもテント泊が良かったみたいだが、押し切ることに。
すみませんでしたね、昔の岳人の面影は全くなくなってしまったね!
豪華ランチの後は、後一つのお山にと向かった。

「磯間岳」なんだけれど、本当は晴れの日に岩稜コースで登りたかった。
この時にも依然としてしとしとピッチャン!仕方ないよね!
14:00 と言うことで、最短コースの北登山口から

うっそうとした木々にも、何だか危険な感じが伝わってくる!

Yさんは、リズムカルな足運びで先へと進む。

こんなところも通過しながら、

数少ない「お花」には心を癒やされ、

やっぱ、とんでもなく険しい!

これまでの一番の難関にさしかかった。

私はというと、ここで不覚にも右足が滑って滑落!
何だかイヤな感じがしてたんだよね!
「あ~あ、情けない!」。
2メートルほど落ちて小さな木の所で止まったんだけれど、
腕の擦過傷だけですんだのは、まさに幸運だった。
上から「大丈夫?」とのYさんからの声がかかるが、「……」
体制を立て直して登山路に戻り「大丈夫!」と答えた。
そんなことがあったけれど、先へと進み、最後の鎖場へ!

Yさんが、果敢にも登りはじめた!

ここで、怖じ気づいてる私が声をかける。
「岩が濡れていて滑りやすいので、今回はここまでとしようか?」
途中まで登っていたYさんではあったが、潔く下りてきた。
私が、「やっぱ、ここは晴れの時に来なくっちゃね!」と言って、
少しだけ気落ちしながら、来た道を戻りはじめた。

ここでしか見れない「花」もあったけれど、

15.38 取りあえず無事に登山口まで戻ってきた。

まるで、私の気持ちをいたわるかのように

ピンクの「コバノタツナミソウ」が見送ってくれた。
磯間岳を下りて温泉に向かっていると、

そして、この日の温泉はというと、

笠沙天然温泉「氣呑山河(チートンシャバ)」。
「氣呑山河」とは、中国の古いことわざで、
「山や河を呑み込むほどの気持ちがあればできないことはない」という意味だそうだ。
この温泉で、地元のお年寄りとお話をしたんだけれど、さすが鹿児島。
若い人ならどうにかわかるけれど、ほとんど聞き取れない。
なんとなく雰囲気でこんなことを話してあるんだろうと、相づちを打つ。
温泉は、2日続いての大正解!満足!満足!
すっかり滑落の傷もお湯に流して、本日のお宿に。
本日のお宿といっても、お昼ご飯をいただいた「ガンジン荘」。
一泊二食8000円の料理はこちら。

イッサキの塩焼きや豪華な刺身など、美味しい夕食を食べると、
すっかり気分も良くなり、明日は雨でも「開聞岳に絶対登るんだ!」
という気がしてくるのも現金なものだね!できれば雨は止んだが良いけれど!
「雨のさつま路で五山を登る」-その3- に続く。
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